空貝(うつせがい)―村上水軍の神姫

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 314p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784065183489
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

1541年、西の大国・大内氏の水軍が大三島に襲来する。迎え撃った三島村上水軍は敗北し、総司令官である陣代の大祝安房が戦死。実はそれは、村上水軍の若き軍師・越智安成による主家への復讐の始まりだった。安房の妹・鶴姫は巫女として神に仕えていたが、兄の仇を討つために陣代を継ぐ。純潔清廉な鶴姫と陰謀を巡らす安成は激しく衝突しながらも、戦いの中で強く結びついていく…。

著者等紹介

赤神諒[アカガミリョウ]
1972年京都府生まれ。同志社大学文学部卒業、東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了、上智大学大学院法学研究科博士後期課程単位取得退学。私立大学教授、法学博士、弁護士。2017年、「義と愛と」(『大友二階崩れ』に改題)で第9回日経小説大賞を受賞し作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Kiyoshi Utsugi

32
大三島にある大山祗神社の大祝家の姫である鶴姫と大祝家直属の大三島水軍の軍師である越智安成を中心にした作品。 大祝家には何代も前から北家、南家、東家、西家の間で対立があって、現在の第32代当主の大祝安舎、鶴姫は南家、越智安成は実は北家の末裔。 そんな対立があったところで、二人は恋に落ちてしまいます。 果たして二人は無事に結ばれるのか? また、空貝というのは誰のことなのか、誰にとっての空貝なのか。 甘崎城で海割れを利用した戦いは、甘崎城には行ったことがあるということもあって、面白かったです。 2022/03/01

Ayako

23
大友シリーズの印象が強く、屈強な男性が活躍する小説のイメージがある作家さんだ。しかし本作のテーマは恋愛。どんな話なんだろうと若干不安もあったが、これまでのファン層を裏切らない作品だった。鶴姫伝説をベースにしつつも、これまで同様に闘いのシーンは迫力があり、読み応えのある歴史小説となっている。特に、後半は様々な伏線が回収され、一気読みした。2020/03/05

dolce vita

22
村上水軍の娘とは違う、けれどもまた瀬戸内の水軍。大三島の大山祇神社の姫とそこに関わりのある人たちとの切なくも鮮やかな戦いと恋の話。女だてらに戦に臨み、強さと美しさを兼ね備え半神を名乗る。それだけで絵になる鶴姫は、性格も真っ直ぐで偽りなく突き進む。兄を失い民を失い、怒りを抱きながらも戦う姫は神々しい。策略に翻弄される中、恋を見つけ恋に生きる。その恋で身を滅ぼすことになろうとも、やはり真っ直ぐに思いを貫く様も素敵だった。神社の宝物館での女物の甲冑の記憶がないことが悔やまれる。#NetGalleyJP2020/01/27

りー

15
戦国時代の瀬戸内が舞台。主人公は伝説の戦姫=大祝鶴姫…と、魅力的な設定なのに、なぜこんなに作り物の「お話」を無理やり読まされたような虚しさを感じるのか。登場人物の心情に全く共鳴できず「え?何、なんでそう思うの?」と戸惑っている間に「お話」は進み、ドン引きして終わってしまいました。私には全く合わなかったです。2020/10/22

mitubatigril

7
伊予水軍の大祝家の美しき鶴姫は女だてらに戦の才あり。腹心の師匠兼で姫の片腕の鮫之介を引き連れ海賊退治に当たっていた。 いつまでも海賊退治に明け暮れる分けもいかず年頃の姫は望まれた村上水軍の頭領の道康に嫁ぐ事が決まっていた。しかし兄が戦で亡くなり姫は巫女姫として兄の代わりに陣代として三島水軍に挑んでいく。しかし兄の軍師だった安成と知り合い姫に変化が表れるが… 歴史小説だけどどちらかと言うとらしさがないが人物の心理や気持ちが先行していて現代小説風だけど嫌さはなく素直に楽しめる作品でした。2020/06/07

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/15013516
  • ご注意事項