講談社学術文庫<br> トマス・アクィナス『神学大全』

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講談社学術文庫
トマス・アクィナス『神学大全』

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  • サイズ 文庫判/ページ数 208p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784065180860
  • NDC分類 132.2
  • Cコード C0116

出版社内容情報

「挑戦の書」として『神学大全(スンマ)』を読む!

「スコラ学の代表的神学者」が書きあらわした、邦訳にして45冊に上る大著。
そのような物々しさに惑わされず、「ひとりの修道者としてのトマス」による「一冊の書物」として『大全』を読む。
すると、アクチュアルな探究者としてのトマスの姿が浮かび上がり、
彼から現代に生きる私たちへのメッセージが聞き取れる。

神とは何か。
創造とは、悪とは、そして人間の幸福とは?
キリスト教の根源にトマスはいかに挑んだか。
斯界の第一人者が、やさしく、そして誠実に、核心を読み解く。

【本書より】
トマスの言う「神学」はその全体が知恵の探究であり、そして知恵のみがわれわれに人間の幸福をあきらかにしてくれるのですから、知恵の探究はそのまま真実の幸福への道を切り開く営みにほかなりません。言いかえると『神学大全』における知恵の探究は、トマスという一人の人間が、人間であることを学び、人間であることの完全な実現―それが「幸福」の意味です―をめざして行ったパーソナルな探究の記録であり、キリスト信者であろうとなかろうと、人間であることを真剣に受けとめる者にとってはけっして無縁な書物ではないと思うのです。

【本書の内容】
はじめに―『神学大全』をどう読むか
第一章 挑戦の書としての『神学大全』
第二章 神の問題―「五つの道」の意味
第三章 「交わり・即・存在」―人格[ペルソナ]のパラドックス
第四章 創造と宇宙論
第五章 「悪」の問題
第六章 すべての人が幸福を欲しているか?
第七章 トマスの政治哲学―「共通善」の復権
おわりに―「トマス主義者」ではないトマス

※本書は2009年に講談社選書メチエより刊行された同名書の文庫化です。

内容説明

神とは何か。創造とは、悪とは、そして人間の幸福とは?一三世紀に著された中世最大の哲学書にして神学の集大成と名高い大著を「一冊の書物」として読むと、そこにはひたむきな知的挑戦の軌跡が浮かび上がる。難解と言われる『大全』に長年向き合ってきた斯界の第一人者が、そのエッセンスをやさしく説き、現代の私たちへのメッセージを読み解く。

目次

第1章 挑戦の書としての『神学大全』
第2章 神の問題―「5つの道」の意味
第3章 「交わり・即・存在」―人格のパラドックス
第4章 創造と宇宙論
第5章 「悪」の問題
第6章 すべての人が幸福を欲しているか?
第7章 トマスの政治哲学―「共通善」の復権

著者等紹介

稲垣良典[イナガキリョウスケ]
1928年生まれ。東京大学文学部卒業。アメリカ・カトリック大学大学院哲学研究科にてPh.D.を取得。文学博士(東京大学)。九州大学名誉教授。専門は中世スコラ哲学。『神学大全』翻訳で第67回毎日出版文化賞、『トマス・アクィナスの神学』および『トマス・アクィナス「存在」の形而上学』で第27回和辻哲郎文化賞をそれぞれ受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Ise Tsuyoshi

2
神に対する考え方はキリスト教徒でない人間にはなかなかしっくりこないが、幸福や悪などについて展開される議論は、哲学的な刺激に満ちている。法を理性に属するものとして捉え、「法は法の下にある人間を人間にふさわしい仕方で、つまり理性にもとづいて行動する自由な人間として動かさなければならない」(p.161)「自然法に反する法は『法』としての本質を有しない」(p.163)という考え方は、法の本質を論じる視点として、今でも有効ではないだろうか。もちろん、神を想定せずに「共通善」をどう構想していくかは難しい問題なのだが。2024/05/19

ざっきい

2
トマス・アクィナスの思想を知りたく読んだ本。2009年出版。内容は「一般的に考えられているトマス像は、よくよく読んでみると異なる」というもので、そもそも「一般的なトマス像」がわからない初心者向けではない。ただし、神の存在証明や悪、法に関する考え方など、アラブとの交流と都市の発展が欧州を変えていった時代のなかで神学が何を扱っていたのかを細やかながら見せてくれたのはありがたい。ただし、この書が現代に何か挑戦を突きつけているかというと、どうだろう。2020/02/02

酩酊斉案山子

1
テーマが神様に絞られているせいか、他の哲学者に関する本より記述が分かりやすく表現も平易、読みやすいので章ごとの論点についてこちらも考える余裕がある。とくに第五章「悪の問題」は滅法面白く「完全無欠で絶対に間違わない神が想像したこの世界になぜ《悪》が存在するのか」という矛盾に中世最大の神学者がどういう「解決」を捻り出すのか、読みながら思わずニヤついてしまった。善悪ってのはあくまで人間からみた概念で神様は関係ないと思うぞ。例えば人間による人間の虐殺は黒毛和牛やアグー豚にとっては正義かもしれないじゃないか。2022/02/04

やまうち

0
⭐︎62024/02/25

七草奈々子

0
『神学大全』を、現代の私たちに対するある種の挑戦として読む試みだが、著者自身が多くの箇所で言うように、(半ばお説教的にも聞こえるが、)本書で紹介されているトマスの議論のいくつかを正しく理解しようとするなら神学的な前提を受け入れなければならないというならば、「現代の私たち」はあまりに狭いものになってしまうように思われる。記述についても、説明が十全ではなく、論理が飛んでいるように思われるところもある印象。2022/10/04

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