講談社文芸文庫<br> 茂吉秀歌『赤光』百首

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講談社文芸文庫
茂吉秀歌『赤光』百首

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  • サイズ 文庫判/ページ数 368p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784065178744
  • NDC分類 911.162
  • Cコード C0195

出版社内容情報

前衛歌人にして第一級の批評家が、茂吉の第一歌集『赤光』から百句を厳選・鑑賞を施し、日本詩歌のあるべき姿を追究した歴史的名著。

内容説明

人人は茂吉の、一見難解で、一読非情な作品に、いつとは知らず魅せられ、つひにはこれの擒となる―近代短歌の巨星・斎藤茂吉(一八八二~一九五三)の一万四千百八十首から、前衛歌人・批評家が五百首を精選、解説・鑑賞を施した『茂吉秀歌』。本巻では第一歌集『赤光』からの百首を採った。アララギ派一門とは別角度から蛮勇をふるい、歌本来の魅力を縦横に論じた歴史的名著。

目次

ひた走るわが道暗ししんしんと堪へかねたるわが道くらし(悲報來)
ほのぼのとおのれ光りてながれたる螢を殺すわが道くらし(同前)
氷きるをとこの口のたばこの火赤かりければ見て走りたり(同前)
赤彦と赤彦が妻吾に寝よと蚤とり粉を呉れにけらずや(同前)
罌粟はたの向うに湖の光りたる信濃のくにに目ざめけるかも(同前)
鳳仙花城あとに散り散りたまる夕かたまけて忍び逢ひたれ(屋上の石)
天そそる山のまほらに夕よどむ光りのなかに抱きけるかも(同前)
屋根にゐて微けき憂湧きにけり目したの街のなりはひの見ゆ(同前)〔ほか〕

著者等紹介

塚本邦雄[ツカモトクニオ]
1920・8・7~2005・6・9。歌人、評論家、小説家。滋賀県生まれ。歌誌「日本歌人」(前川佐美雄主宰)に入会。1951年、『水葬物語』で歌壇に登場。60年、岡井隆、寺山修司等と「極」を創刊。85年、歌誌「玲瓏」主宰。反リアリズムの前衛短歌の雄として精力的に活動。『日本人靈歌』で現代歌人協会賞、『詩歌變』で詩歌文学館賞、『不變律』で迢空賞、『黄金律』で斎藤茂吉短歌文学賞、『魔王』で現代短歌大賞を各々受賞。97年、勲四等旭日小綬章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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かふ

15
万葉の「寄物陳思(きぶつちんし)」は物に寄せて自分の心情を発露するという方法を取りながらもその物は幻視的であり写生というよりは象徴なのだという論理が塚本邦雄の斎藤茂吉解釈であるようだ。古典から題材を汲み取っていきながら象徴的に物語を語るのが、塚本のいう前衛短歌と合致するという。その写生という無味乾燥的なものだけではなく、象徴という浪漫主義(古典の世界)的なものがあると読む。その読みに過剰な印象主義的な思い込みが有りすぎる感じが批評としてはここまでぶっ飛んでくれると面白い。2022/11/16

あや

9
私は斎藤茂吉の歌はあまり好きではないですが、塚本邦雄が丹念に読み解いた文章は美しい。日露戦争の時与謝野晶子の詩が叩かれたが、同時代の斎藤茂吉が詠んだ戦争の歌は興味深かったです。島内景二さんの解説には貴重な逸話も書かれています。島内さんの解説の中に思いがけず塚本邦雄の同時代人として岡井隆さんのお名前が出てきたのもうれしかったです。自分が人の歌集を読む時の態度を問われた気がします。2021/03/25

ハルト

8
読了:◎ 前衛歌人・塚本邦雄が、アララギ派の斎藤茂吉の第一歌集「赤光」から百首を選定し批評した一冊。褒めたり欠点を言い募ったりと、一首一首細やかにそのよき点悪き点を、歯に衣着せぬ物言いで鮮やかに解説している。ぎっしりと実が入った果実のような重みがありました。どちらかと言うと塚本興味で読んだのですが、茂吉のさまざまな面と歌に触れられて、読んでよかったです。2020/02/02

宙太郎

2
前々から歌人は他の歌人の短歌をどんな風に読んでいるんだろうと興味があった。この本はそんな好奇心を予想以上に満たしてくた。歌の内容・文法はもちろん、語の選択、音韻、歌集の前後の歌とのつながり、類似の想の短歌との比較に至るまで、汎くかつ詳細に論じられており、作者の斎藤茂吉氏への偏愛が感じられる。素晴らしい点には素直に脱帽しつつも、気に入らないところは一刀両断という姿勢も潔い。「にんげんの赤子を負える…」の過剰な解釈はもはや妄想の域で笑えてしまう。塚本氏がいかにこの歌に没入しているかが伝わってくるのだ。名著。2024/04/15

shrzr

1
文芸文庫版が出てすぐ購入し読み始めたが、一首分読むのにもかなりの集中を要する高濃度さで遅々として進まず、ここにきてようやく読了。文体がかっこよすぎて危険。2021/09/19

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