出版社内容情報
中山 七里[ナカヤマ シチリ]
著・文・その他
内容説明
報酬のためには手段を選ばない悪徳弁護士・御子柴礼司の前に、妹・梓が三十年ぶりに現れる。梓の依頼は、旦那殺しの容疑で逮捕されたという母・郁美の弁護だ。悪名高き“死体配達人”が実母を担当すると知り動揺する検察側。母子二代に亘る殺人の系譜は存在するのか?「御子柴弁護士」シリーズの最高傑作!
著者等紹介
中山七里[ナカヤマシチリ]
1961年、岐阜県生まれ。『さよならドビュッシー』で第8回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞し、2010年にデビュー。2011年刊行の『贖罪の奏鳴曲』が各誌紙で話題になる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
そる
318
ホントはずれ無し、今回も1日で読了。さすがの御子柴も家族相手だと動揺してしまうようで、洋子の言葉にもちょっと揺れるのが意外と素直だな、と思ったり。成沢は被害者遺族への代償行為、と言っても一緒に暮らすうち少し情が湧いたのでは。偽装工作がバレるよう、遺産は受け取れるようにしたのだから。被害者から落とすとは驚愕!「「(前略)日本の法律はやっぱりおかしいですよ。刑法三十九条だとか少年法だとか。精神を病んでようがガキだろうが、犯した罪に変わりはないじゃないですか。人を殺したら極刑に問われて当然なんだ。(後略)」」2020/01/22
イアン
236
★★★★★★★★☆☆法廷での舌戦が見どころの御子柴シリーズ第4弾。<死体配達人>事件以来疎遠だった実の母が殺人容疑で逮捕された。自白以外の証拠が揃う圧倒的不利な状況で弁護を引き受けた御子柴が切ったカードとは?タイトルにある〝輪舞曲〟の意味が分かる時、冒頭の殺人シーンが俄然色味を増す。動機面にやや回りくどさを感じるものの、被害者家族と加害者家族の抱える葛藤が胸を打つ。どんでん返しに慣れた本シリーズ愛読者にとっては、逆転満塁ホームランで決着すると知りつつ録画された野球の試合を観る感覚に似ているのかもしれない。2021/11/24
キムトモ
164
御子柴弁護士最終章⁉︎今度は実母の弁護。相変わらず優秀でした…何故御子柴が猟奇殺人を犯すキャラ設定にしたのかなぁ〜〜がシリーズ通じての感想🤔人殺しをした人だからこその響く台詞もあるのですが…それがなくても優秀だろうに…まぁ面白いシリーズなのは確かお勧めです👍(ノ-_-)ノ~┻━┻筆者の別シリーズへ2020/03/09
SJW
136
悪徳弁護士 御子柴シリーズ第4弾。御子柴は30年ぶりに会った妹 梓から殺人罪の被告となった実母の郁美の弁護を依頼される。かなり不利な郁美の弁護をするにあたり、親子の関係を断ち切り冷静に進めようとするが、当惑する姿勢に初めての弱みを感じる。加害者家族への憎しみが今回のテーマだが鮮やかな弁舌の法廷、どんでん返しの展開が魅せられて引き込まれてしまった❗今までのリーガルサスペンスでは。なかなか理解できなかった、検事と弁護士の丁丁発止の駆け引きが手に取るように分かったことも大きな収穫だった❗2021/01/20
KAZOO
136
中山さんの最新の文庫で悪徳弁護士といわれている人物が意外な依頼者によって今回はかなり精神的な負担が大きくなっています。実の母親が再婚相手を殺したという(本人も子供の頃の事件で殺人を犯している)、マスコミが飛びつく話になるのですがそれを跳ね除けて最後はうまく決着をつけています。ただ最後に母親の言葉に驚かされる、という場面があります。2019/11/20