わたしの芭蕉

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  • サイズ 46判/ページ数 242p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784065174319
  • NDC分類 911.32
  • Cコード C0095

出版社内容情報

「芭蕉は美しい日本語の世界に遊ぶ楽しみを私に教えてくれた」。
そう語る加賀乙彦氏は、作家として日本語の表現を、いかに豊かに、簡潔に、美しく磨いてゆくかに砕心してきた。長編作家・加賀乙彦氏が魅了された日本語の美を体現しているのが、十七文字という短い表現法の芭蕉であることが興味深い。
芭蕉の句の、散文の美しさはどのようにしてもたらされたのか。それを三部からなる構成で、具体的にたどってゆく。
第一部では、決定句に至るまでの推敲の跡をたどることで、美しい日本語の探求として俳句の世界を豊かにした事実を示す。
第二部では、推敲よりも、深い愛着の心で自然や人事と交わる芭蕉の姿を見る。
第三部では、芭蕉の人生行路に注目しつつ、俳句をちりばめた紀行や、豊かな俳味を持つ俳文の世界を味わう。
本書は世間に数多ある芭蕉の研究書とは趣旨を異にするものである。加賀乙彦氏が夢中になって読んだ芭蕉の自然を愛でる感性と、美しく奥深い日本語の使い方、その感動を伝え分かち合いたいという気持ちから書かれたものである。

内容説明

本書の第一部では芭蕉の句を詠む姿を追う。度重なる推敲の過程をたどり、満足すべき表現に到達する姿の感動を記した。第二部は、深い愛着の心で自然や人事と交わる芭蕉の姿を見る。そして第三部では、芭蕉の人生行路に注目しつつ、俳句をちりばめた紀行や豊かな俳味を持つ俳文の世界を味わう。奥深い芭蕉の世界にふれる喜びが伝わる一冊。古典に深く親しんできた作家が、芭蕉の句を読み解きながら、日本語の豊かさ、人の生き方、老いと死の迎え方を伝える名エッセイ。

目次

第1部 俳句の文体(重力と風力;死の世界;閑寂と孤独 ほか)
第2部 森羅万象(月;花;鳥 ほか)
第3部 人生行路と俳文(故郷を出て江戸へ下る。貞門より談林までの時代;深川に移転し隠者生活;『野ざらし紀行』 ほか)

著者等紹介

加賀乙彦[カガオトヒコ]
1929年東京都生まれ。東京大学医学部卒業後、精神科医として勤務のかたわら、小説の執筆を始める。67年に刊行した『フランドルの冬』が翌年、芸術選奨新人賞を受賞。73年に『帰らざる夏』で谷崎潤一郎賞、79年には『宣告』で日本文学大賞、86年に『湿原』で大佛次郎賞、98年には自伝的長編『永遠の都』で芸術選奨文部大臣賞を受賞した。2012年に『永遠の都』の続編にあたる大河小説『雲の都』が完結、毎日出版文化賞特別賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ピンガペンギン

17
芭蕉の俳句を、初句、推敲句、別案句、決定句に至る道筋を辿りながら鑑賞できる本。もとの本があるのだが、その本は手に入りにくそうなので、一部でも文庫で読めるのは有り難い。「有とあるたとへにも似ず三日の月」→「あるとある見立にも似ず三日の月」→最終的に「何事の見たてにも似ず三かの月」となった。芭蕉の作品の代表が月で、それは荘子を師と仰ぐ感覚だという(P205)。2024/05/14

koji

15
これから加賀乙彦さんに挑戦しようと思い、手始めにと取った1冊ですが、思わぬ掘り出し物でした(加賀さん、ご免なさい)。加賀さんが冒頭書いているように、「日本語の表現をいかに豊かに、簡潔に、美しく磨いていくか」に苦心する人にとって、美しい日本語の世界に遊ぶ楽しみを芭蕉は教えてくれます。加賀さんは、本書の中で①推敲するとは何か、②深い愛着の心で自然や人事と交わるとは何か、③紀行、俳文がもたらす日本語の美しさとは何かを、章を分けて丁寧に解きほぐしてくれます。ここまで芭蕉に向き合えたのは今回がはじめて。著者に多謝2023/05/15

Kei.ma

15
夏の句を、例えば、暑き日を海に入れたり最上川、と詠む。冬の句を、例えば、冬庭や月もいとなるむしの吟、と詠む。芭蕉さんの句に近づくと、夏の暑さにも頭を下げたくなるし、また、冬の寒ささえ綺麗で暖かい気持ちになる。もちろん、月日は百代の過客にして、と始まる奥の細道の文字を一つ一つ目で追うと、欲とか望みすら感じられないほどの研ぎ澄まされた感覚にただただ呆然とするのみであった。そして、芭蕉さんの推敲の過程が明かされているなど、兎にも角にも随所に興味が惹かれて飽きない一冊であった。2020/08/12

plum

2
芭蕉が切り開いた「美の世界」を案内してくれる作者は,何度も何度も「美しい日本語」と感嘆する。芭蕉は目で見て写生するだけではなく,風の寒暖に洗われている事実,匂いなどで,自分の目の前の世界を膨らませて,永遠の別世界に仕立て上げているのだp39。ひらがなとカタカナと擬音と。2023/02/01

のせなーだ

2
「春の夜は桜に明てしまひけり」「入かかる日も程々に春のくれ」「此道や行人なしに秋の暮」「一露もこぼさぬ菊の氷かな」300年以上の年月を超えて、共有する心情。2022/05/05

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