出版社内容情報
相沢 沙呼[アイザワ サコ]
著・文・その他
内容説明
推理作家として難事件を解決してきた香月史郎は、心に傷を負った女性、城塚翡翠と出逢う。彼女は霊媒であり、死者の言葉を伝えることができる。しかし、そこに証拠能力はなく、香月は霊視と論理の力を組み合わせながら、事件に立ち向かわなくてはならない。一方、巷では姿なき連続殺人鬼が人々を脅かしていた。一切の証拠を残さない殺人鬼を追い詰めることができるとすれば、それは翡翠の力のみ。だが、殺人鬼の魔手は密かに彼女へと迫っていた―。
著者等紹介
相沢沙呼[アイザワサコ]
1983年埼玉県生まれ。2009年『午前零時のサンドリヨン』で第19回鮎川哲也賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 4件/全4件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
W-G
1542
このミスランキングから。書店で良く見かけた記憶はあったが、全くのノーマークだった作品。最終章でどんでん返しがあることは前情報からある程度覚悟。それ故に、インタール―ドに登場するシリアルキラーの正体は分かりやすいので、その先にもう一段仕込まれていると、今となっては明白なのは仕方がない。どんでん返しにも、人によって好みがあるので、「ふ~ん…」で終わる読者も多そう。この本の良いところは、ラストの驚きのシンプルなインパクトでも、充分に勝負出来る上に、本格として、推理の構築方法に新しい見せ方を提示したところだろう。2019/12/13
starbro
1353
2019年の国内ミステリランキング1位になってから、図書館に予約したので、コロナ禍もあって漸く読めました。相沢 沙呼、初読です。最初の方はこれが本当にミステリ1位、本屋大賞6位なのと思って読んでいましたが、第三話、最終話とドンドン面白くなり、2019年の各種勲章は納得です。 http://kodansha-novels.jp/1909/aizawasako/ 相沢 沙呼は、女性作家だとばかり思っていたら、思いっ切りオジサンの男性作家でした。 https://news.kodansha.co.jp/80902020/07/02
パトラッシュ
1296
某少年探偵は「真実はいつもひとつ」と断言するが、真実に至る過程がひとつとは限らない。これが霊媒師と推理作家がダブル探偵を務める本作の隠れたテーマだ。霊視で殺人犯を見抜く探偵を論理的にどう説明するかという難問を巧みにかいくぐってみせる第三話までは本格ミステリとしての高い完成度で読者を満足させるが、最終話でそれまでの物語を完全に否定してのける手腕は見事だ。今年の本格ミステリ大賞と推理作家協会賞のダブル受賞も夢ではない。ただ今後続編が書かれるとしても、ヒロインの真実を知ってしまった読者を騙すのは難しいだろうが。2020/03/10
海猫
1229
帯に「2冠!第1位」(現在は3冠)と書いてあるし、多数の推理作家陣による称賛のコメントを読むとどうしてもハードルが上がる。作家の香月史郎と霊媒の城塚翡翠が、コンビで殺人事件を解決していく連作短編集。まず翡翠が美人で言動行動が可愛らしくミステリアスな雰囲気も相まって、かなり萌える。各話軽快なので、食感がライト文芸っぽい。そう思い、読んでいくと思いきりしてやられた。実は予想以上にロジカルに組まれた作品で、ライトどころか確かに本格ミステリの味わい。ハードルを余裕で超えてくる内容に納得させられる。読んで良かった。2020/01/21
青乃108号
1166
折角の休みなので、まる1日かけて読了した。投げ出すような事もなかったので、面白く読めたのだとは思う。しかし読みながら疑問に思った事が。なぜ、この本の内容で第1話から最終話、という一見短編集に見える体裁をとったか?いや、ふつうに章立てで、1章~最終章という区切りで、長編に仕立てる方が自然だと思ったのだ。最後まで読んで、なるほどそういう事か、と。ブツ切りの各話読み切りスタイル、の印象を与えておいて、最終章まで読んだ時にあれあれ全部ひっくり返って繋がってと。そこら辺の驚きを強化する為の1つの手段だったんだね。2022/01/07
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