内容説明
ロジックの名手、新境地へ―!ドイルとホームズ。クリスティーとポアロ。そして法月綸太郎と法月綸太郎―。作家と名探偵、そのスリリングな関係に切り込み、本格ミステリの新たな地平を見出す華麗なる作品集!
著者等紹介
法月綸太郎[ノリズキリンタロウ]
1964年島根県松江市生まれ。京都大学法学部卒業。在学中は京大推理小説研究会に所属。88年『密閉教室』でデビュー。2002年「都市伝説パズル」で第55回日本推理作家協会賞短編部門を受賞。05年『生首に聞いてみろ』が第5回本格ミステリ大賞小説部門を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
- 評価
-
乱読太郎の積んでる本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
buchipanda3
93
法月綸太郎シリーズ作品集。4篇のうち2つはそれぞれホームズとポアロに関する謎を絡めた話で、特に後者のは長めで著者の気合い十分。どちらの探偵も好きなのでとても興味深い上に楽しく読めた。残り2つは安楽椅子もの。「あべこべ~」は既読。「殺さぬ~」は予言を逆手に取った理詰め。「白面~」ドイルとチェスタトンの関係。作品の比較やその後の結果を見るとひょっとしたらと思わせる。「カーテン~」ポアロの双子実在説で、執筆時期やギリシャ神話などを元にした議論から導かれた仮説が面白かった。名探偵と作者との間には色々とあるものだ。2019/09/15
aquamarine
84
7年ぶりのシリーズ新作。ファンとしては、のりりんお久しぶり!良かった変わらず元気にしてて!という感じなのです。警視とのやり取りから事件の犯人を導き出す、安心して楽しめるいつもの安楽椅子探偵ものが2編。それを2編のメタミステリが挟みます。ホームズやクリスティに関するこちらは、私自身にもっと知識があったらもっと楽しめたかと。最近変化球が多いのは、古風なアマチュア探偵が重荷になってきたからだとあとがきにありましたが、古風なアマチュア探偵だからこそ好きなのです。まだまだのりりんの活躍を見せていただきたいです。2019/10/23
さっちゃん
59
ホームズとポアロ愛にあふれた考察のような二編は、ホームズもポアロもシリーズ読破しておらず、読んだ作品も記憶があいまいなためイマイチ乗りきれなかった。勉強不足です。安楽椅子探偵モノの二編のうち一つは既読だったけど、どちらも楽しめた。母親のエピソードは知らなかったのでシリーズ一作目の『雪密室』も読んでみたい。巻末の作品ガイドがうれしいなぁ。読んでないのがけっこうあるから頑張らないと。2019/11/08
ren5000
57
法月綸太郎シリーズの短編集が4篇。ちゃんとした推理物は2編で残り2編はホームズとポアロの考察物でした。推理物はともかく考察物はかなり読み込んでいるマニアじゃなければ着いていけないかも??かく言う小生もその一人でした。ポアロの話よりもその中に出てくるギリシャ神話の方が楽しめた^^;2019/11/29
のりすけ
53
加齢とともにこういう論理で押して来る評論っぽいものがきつくなってきた。昔は好きだったのに。なので「あべこべの遺書」と「殺さぬ先の遺書」は良かったけど残り二編はちとチビシー!でした。2020/02/20
-
- 和書
- 時に獣になりて