講談社文芸文庫<br> 狼の吐息/愛憎一念―藤澤清造 負の小説集

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講談社文芸文庫
狼の吐息/愛憎一念―藤澤清造 負の小説集

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  • サイズ 文庫判/ページ数 416p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784065166772
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0195

内容説明

芝公園で狂凍死するまでの、藤澤清造の創作活動は十年に及んだ。貧苦と怨嗟を戯作精神で彩ったその作品群から歿後弟子・西村賢太が十九篇を精選、校訂を施す。不遇作家の意地と矜恃のあわいの諦観を描く「狼の吐息」、内妻への暴力に至る過程が遣る瀬ない「愛憎一念」、新発見原稿「乳首を見る」、関東大震災直後の惨状のルポルタージュ等、不屈を貫いた私小説作家の“負”の真髄を照射する。

目次

一夜
けた違いの事
秋風往来
狼の吐息
刈入れ時
母を殺す
愛憎一念
予定の狼狽
赤恥を買う
雪空
此処にも皮肉がある 或は「魂冷ゆる談話」
土産物の九官鳥
(新発見原稿)乳首を見る
(戯曲)嘘
愚劣な挿絵
(ルポルタージュ)生地獄図抄
われ地獄路をめぐる
焦熱地獄を巡る
めしいたる浅草

著者等紹介

藤澤清造[フジサワセイゾウ]
1889・10・28~1932・1・29。小説家。石川県鹿島郡(現・七尾市)生まれ。尋常高等小学校を卒業後に七尾町内で働き始めるが、程なくして右脚に骨髄炎を患い手術、自宅療養の期間を過ごす。役者を志して1906年に上京。足の後遺症で断念したのちは各種職業を変遷する。『演芸画報』誌訪問記者時代に、同誌等に劇評や随筆を発表。22年に長篇小説『根津権現裏』を三上於菟吉の尽力で書き下ろし刊行し、島崎藤村、田山花袋らの賞讃を得る。以降、精力的に創作を発表するも、作への不評が相次いで凋落。長年の悪所通いによる性病が因で精神に変調を来たし、内妻への暴力行為、彷徨しての警察への勾留等が続いた末に失踪。厳寒の芝公園内ベンチで凍死体となっているのを発見される(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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gtn

24
昭和6年発表「此処にも皮肉がある 或は「魂冷ゆる談話」」の一篇。泥酔して書いたのかと錯覚しそうになるほど、文章の体を成していない。「彼達および彼女達」というフレーズを繰り返したり、意味の通らない修飾をくどくどと書き連ねたり、一読しても頭に入らない。結論は「金が欲しい」ということ。当時、性病により、かなり精神が蝕まれていたらしい。それだけに、いびつながらも本能は露わになっている。2022/06/05

aloha0307

21
敬愛する西村賢太さんの各著に何度も登場し、押しかけるように”没後弟子”となった師:藤澤清造氏の19篇 太宰よりもさらに、貧苦と世の中への怨嗟を凝集させ戯作精神を強く感じた。晩年は脳を病み、妻への暴力 その他狂態数多の末、昭和7年 芝公園のベンチで凍死...まさに凄まじさ至極で言葉が出ない。but人生に絶望しかけた読者に、その作品群は確かにそのまま響いたのではないか(共感 いやもっと的確な表現ないかな)。2019/11/16

 

1
「土産物の九官鳥」とか、モダーンな作品を目指して書こうとしているのは分かるのだが、空回りしすぎて、どうしようもない珍品に仕上がっている。金がない金がない金がないという小説を書き続けて、最終的に時代に迎合するかのように書いた作品(しかし、それが気持ち悪いほどずれている)が、最後の作品になっているというのは、悲惨さを通り越して、ほとんど喜劇だろこれ。2019/12/22

時をかける牛丼

0
「雪空」で語られる貧乏哲学の説得力がハンパない。 角川文庫刊「藤澤清造短篇集」を読んだ時は、その借金哲学に驚かされたが。2021/03/14

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