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内容説明
怪奇小説作家H・P・ラヴクラフトが創始し、人類史以前より地球へと飛来した邪神たちが齎す神話的な恐怖を描いた架空の神話大系“クトゥルー神話”。その新訳コレクション第4集となる本書では、「北極星」から「未知なるカダスを夢に求めて」に到る、地球の夢の深層に広がる異世界“幻夢境”が舞台の幻想譚と、ラヴクラフトの分身とも言える“夢見人”ランドルフ・カーターが夢と現にまたがる脅威に直面する「ランドルフ・カーターの供述」以下の作品群を完全に網羅した、実に17篇を収録。
著者等紹介
ラヴクラフト,H.P.[ラヴクラフト,H.P.] [Lovecraft,Howard Phillips]
1890年、アメリカ・ロードアイランド州に生まれる。怪奇小説専門誌“ウィアード・テールズ”で活躍するも、作家としては不遇のうちに1937年に死没。彼の作品を母胎とし、架空の固有名詞を共有して紡がれる架空の神話大系・クトゥルー神話は、同時代、そして後世の作家の手で書き繋がれ、現在に至るまでその影響力を拡大し続けている
森瀬繚[モリセリョウ]
ライター、翻訳家。TVアニメやゲームのシナリオ/小説の執筆の他、各種媒体の作品で神話・歴史考証に携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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- 評価
孤独な建築家の本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
花乃雪音
21
ホラーよりもランドルフ・カーターが主役のファンタジー小説という印象が強い1冊。帯に「1920年代の異世界転移ファンタジー<ドリーム・サイクル>」と書かれている。文字通りドリーム・サイクルをざっくり掴むには適した1冊だと思う。また、クトゥルー神話で現代を舞台にした作品が思い浮かぶ人たちにこの本はそういう話ではないと説明しているようにも思えた。2023/10/10
スプリント
10
ドリームワールド探検記です。ホラーよりもファンタジーよりですが読んでいてワクワクします。2019/12/30
Ai
8
やはり表題作をはじめ、ランドルフ・カーターが主人公の作品が印象に残る。ラブクラフト=深淵なるコズミックホラーというイメージが今まで強かったけど、それはあくまで一部で、ベースにあるのは、ロード・ダンセイニのような幻想神話の世界。本作の短編たちを読むと、彼の創造世界の外郭部分がよく分かる。夢見人とはSF的にどう解釈するのか、なぜランドルフ・カーターは夢見人として優れているのか、そもそもなぜ世界の果てまで探求するのか、など深堀りすれば現代でも非常に響く作品になりそう。2020/07/15
KGG23
4
〈幻夢境・ドリームランド〉関連の中短編17編。「猫」の話は、ドリームランドものだったのね、とか、「未知なるカダス・・・」で、いろんな話をまとめたんだーとか、そういうところは面白かった。しかしながら、結構な効きの良い睡眠薬本だった。2024/06/09
アル
4
ほとんどはどこかで読んだことがある作品なのだが、改めてまとめて読むとまた印象が変わっていたりする。 ほぼ執筆順に並べられているため、各作品に含まれていた要素が『未知なるカダスを夢に求めて』で集大成される感覚を堪能。 解説についてもラヴクラフトへのダンセイニの影響と作風転換の理由など、興味深い内容。 『銀の鍵』で物語の展開に合わせて文体を変えるところは、なかなか面白い試みで良かった。2019/09/22