出版社内容情報
一八四九年、捕鯨船フランクリン号は無事、ニューベッドフォードに帰港した。万次郎らは船首協会に出向き、デイヴィス船長が航海途中で精神に異常を来したことなど、航海の報告をする。仲間と日本に帰るという夢をなんとしても叶えるため、万次郎はあることを決断する。ますます熱い、ジョン・マンシリーズ、第七弾!
郷土の先達、中浜万次郎ことジョン・マンの奇跡の生涯。鎖国日本から漂流し、初めてアメリカの地で生活を送り、初めて地球を一周し、自力で帰国した誇るべき日本人の物語!
内容説明
捕鯨の大成果を挙げ、航海の途中で一等航海士に昇格し、フランクリン号で3年4ヵ月ぶりに晴れがましく帰港した万次郎。しかし、漂流仲間の重助の死、さらに深い哀しみが彼を襲う。そして心に誓った。必ず仲間と日本に帰ることを。息もつかせぬ第7弾!
著者等紹介
山本一力[ヤマモトイチリキ]
1948年高知県高知市生まれ。都立世田谷工業高校卒業。十四歳のときに上京し、高校卒業後、旅行代理店、広告制作会社、商社など十数種の職業を経験。1997年、「蒼龍」で第七七回オール讀物新人賞を受賞。2002年、『あかね空』で第一二六回直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆみねこ
68
捕鯨船・フランクリン号の航海で大きく成長した万次郎。晴れがましい帰港と日本へ帰る決意。ゴールドラッシュに沸く西海岸への航海。さあ、次はいつ読めるのか?楽しみに待ちたいです。2019/07/31
それいゆ
34
捕鯨船の巻が長く少々中だるみの感があったものの、この7巻では、かつての土佐の漁師仲間の動向が知らされ、帰国に向けての転換期ともなる西海岸サンフランシスコへの渡航の話となり、息をつく間もありませんでした。8巻からは、ゴールドラッシュの金鉱での労働、ハワイに渡りいよいよ帰国船に乗船し、琉球から薩摩そして故郷の土佐への帰国、さらに帰国後の中浜万次郎としての活躍、まだまだ話は続く!何巻になればTHE ENDなんでしょうか?早く8巻が読みたい!2019/08/08
aloha0307
26
当シリーズ読むのを#5までで忘れてました^^;気がついてよかった☺ 1849年東海岸NewBedfordに寄港した万次郎 斜陽に向かう捕鯨から、帰国の資金を得るためゴールドラッシュに沸くサンフランシスコへ...恩人かつその養子となったホイットフィールド船長の思いやりに深く感銘。本書#7は作品の大きな転換点でした。2019/10/11
ともくん
25
六年ぶりに、再会を果たした万次郎と寅右衛門。 しかし、他の仲間の行方は… そして、三年ぶりに航海からアメリカに帰還。 たが、ホイットフィールドの元から旅立つ決意をする。 いざ、ゴールドラッシュの地、サンフランシスコへ。2024/08/25
Makoto Yamamoto
22
第7巻邂逅編。 ハワイで別れた土佐の仲間たち、さらに彼らの旅費を稼ぐために、落ち目の捕鯨を捨てて、次への旅旅立ちへ。 『桑港特急』、『カズサ ビーチ』にもジョン万次郎が登場し、今後の展開が楽しみ。 また、一次資料を大事にする著者の考えから、物語自体の流れは事実と大きく違っていることはないと思う。 特に船上のでの話は航海日誌等に書かれているので、大枠正しいと思う。 それにしてもジョン・マンは素晴らしい。2019/09/30