出版社内容情報
なぜ人々は戦争の歴史でいがみ合うのか。なぜ各国は戦争の歴史で争うのか――日本近代史の碩学が学生との対話を通じて歴史の意味を深く探っていく。ニューズウィーク日本版で大反響を呼んだコロンビア大学特別授業、待望の書籍化。
主な内容
「戦争の記憶」の語られ方/「歴史」と「記憶」の違いとは/変化する「共通の記憶」/それぞれの国で語られる「第二次世界大戦」/日系アメリカ人の物語が認知されるまで/「記憶の領域」には四つの種類が存在する/クロノポリティクス――現在が過去を変える/慰安婦問題が共通の記憶になるまで/多数の国の軍隊が売春宿を持っていた/誰が記憶に変化を起こしたか/記憶を動かす「政治的文脈」/戦争の記憶は、自国の都合のいい形につくられていく/アメリカが原爆を正当化する理由/自国の「悪い過去」にどう対処すべきか/過去と未来に対する個人の「責任」ほか
内容説明
なぜ世界は戦争の歴史でいがみ合うのか。真実の歴史は存在するのか。日本近現代史の権威・米コロンビア大教授が各国の学生との対話を通じて「歴史」と「記憶」の意味を探っていく。「ニューズウィーク日本版」で大反響を呼んだ特別授業、待望の書籍化。
目次
1 MEMORY AND HISTORY 「歴史」とは何か、「記憶」とは何か(「戦争の記憶」の語られ方;州ごとに歴史教科書が異なるアメリカ ほか)
2 OPERATIONS OF MEMORY 「戦争の記憶」はいかにして作られるのか(「共通の記憶」のありか;政治的議論が決めた9・11ミュージアムの展示 ほか)
3 THE COMFORT WOMEN IN PUBLIC MEMORY 「慰安婦」の記憶(慰安婦問題が共通の記憶になるまで;慰安婦の「歴史」について知っていること ほか)
4 THE PAST IN THE PRESENT 歴史への責任―記憶が現在に問い掛けること(戦争の記憶は、自国の都合のいい形につくられていく;中国で語られる「戦争の記憶」 ほか)
著者等紹介
グラック,キャロル[グラック,キャロル] [Gluck,Carol]
コロンビア大学歴史学教授。1941年、アメリカ・ニュージャージー生まれ。ウェルズリー大学卒業。1977年、コロンビア大学で博士号取得。専門は日本近現代史・現代国際関係・歴史学と記憶。1996年アジア学会会長。2006年、旭日中綬章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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