出版社内容情報
読売文学賞と芸術選奨文科大臣賞を受賞の「雲をつかむ話」、まずドイツ語で発表、後に日本語で小説化した「ボルドーの義兄」を収録。
内容説明
とつぜん届いた犯人の手紙から、「雲蔓式」に明かされる、わたしの奇妙な過去―読売文学賞と芸術選奨文科大臣賞を受賞した「雲をつかむ話」。レネの義兄の家を借りるためボルドーへ向かう優奈の、ひと夏の断章―ドイツ語で書かれドイツで発表されたのち、自身で日本語小説に転じた「ボルドーの義兄」。各国語に翻訳され、欧米、アジアのみならず、世界中で新作が待望される日本人作家、魅惑の二長篇。
著者等紹介
多和田葉子[タワダヨウコ]
1960・3・23~。小説家、詩人。東京生まれ。早稲田大学第一文学部卒業、ハンブルク大学修士課程修了。1982年よりドイツに住み、日本語・ドイツ語両言語で小説を書く。91年、「かかとを失くして」で群像新人文学賞受賞。93年、「犬婿入り」で芥川賞受賞。96年、ドイツ語での文学活動に対しシャミッソー文学賞を授与される。2000年、「ヒナギクのお茶の場合」で泉鏡花文学賞を受賞。同年、ドイツの永住権を取得、チューリッヒ大学博士課程修了。02年、「球形時間」でBunkamuraドゥマゴ文学賞を受賞。03年、「容疑者の夜行列車」で伊藤整文学賞及び谷崎潤一郎賞を受賞。05年、ゲーテ・メダル受賞。09年、早稲田大学坪内逍遙大賞受賞。11年、「尼僧とキューピッドの弓」で紫式部文学賞、「雪の練習生」で野間文芸賞を受賞。12年、「雲をつかむ話」で読売文学賞及び芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。16年、クライスト賞受賞。18年、国際交流基金賞、「献灯使」(英語版)で全米図書賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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