出版社内容情報
存続ぎりぎり、財政難の市民病院に、巨大ブリザードが吹き荒れる。新任“非常勤”外科部長・今中良夫は、この病院を生き抜けるのか?
内容説明
このままでは財政が破綻すると囁かれている極北市の市民病院に、極北大から派遣されてきた医師、今中良夫。慣れない病院で数々のローカル・ルールに翻弄される日々が始まった。しかし、存続ぎりぎりの病院に、「医療事故疑惑」という痛烈な一撃が…。過酷な地方医療の現場と医師たちの格闘を描いた傑作長編!
著者等紹介
海堂尊[カイドウタケル]
1961年、千葉県生まれ。医師・作家。1988年千葉大学医学部卒。1997年千葉大学大学院博士課程修了。『チーム・バチスタの栄光』(2006年/宝島社刊)で第4回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞しデビュー。宝島社のシリーズは累計一千万部を超える。映像化作品も多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
107
この作者のものは、最初の頃から読んでいるわけではなく講談社文庫になってから読ませてもらっています。ですのでこれが書かれた当時はかなりむかしのことで北海道での自治体の破産などがあったときの頃の市民病院でのドラマです。物語と割り切ってしまってエンタテイメントとして読めばいいのでしょう。ただ職員などのモラルもかなり落ちていることは実際にあったことなのでしょう。最後には続くような感じで書かれています。2019/03/14
PEN-F
45
しかしあれだね、役人のお偉いさん方の責任のなすり付け合いほど見ていて滑稽なものはないな🤔 「全ての責任は俺がとるッ‼️👍」...ってな事をぶちかましてくれるお役人様はおらんのか?😭😭😭 ....とか言いながら「人の手柄は俺のモノ!自分のミスは人のせい!」がモットーの私が言えた義理ではないがね...😎😎😎2020/10/31
レモン
40
財政破綻都市の市民病院の惨状を想像して書かれたらしいが、想像がノンフィクションになってしまったらしい。やる気のない病院職員や不潔な病棟はこんな病院には絶対お目にかかりたくないと思うが、似たような状態だったなんて信じられない。続編も読んだがまだ再建の真っ只中だったので、モデルになった市は実際どうなったんだろう。姫宮は今作ではドジっ娘封印?三枝部長が医者の鑑のような人物なだけに、なぜこの人が逮捕されなければならないのか…。医療崩壊は現在も着々と進行中なのだろうか。2023/05/07
Junichi Yamaguchi
33
『よい終末を』… 地方病院の問題山積。 他作品で活躍する方々の登場には、心踊るものがある。 ただ、中盤くらいに他社から出版された同作品を読了している事に気付いた。。2019/03/06
かおりん
25
地方の市民病院に派遣されてきた今中の奮闘&空回りが、哀しくもおかしい。病院の医師や看護師たちも自由奔放で、あだ名がぴったり。姫宮の病院改革はおもしろかったのにすぐいなくなり残念。産科医医療事故や様々な委員会や機構も出て来てドタバタ感が否めない。事件が明るみになり、患者がさらに減り医師逮捕。市長は倒れ、病院では辞表が相次ぐ。経営破綻で立て直しのため世良が登場。ドラマで竹内涼真の新米外科医のイメージが強くて違和感ありまくり。解説を読んでノンフィクションに近いのに驚く。2019/07/02