出版社内容情報
「このくらい、気にするほうがおかしいんじゃないか?」ファシズムは、みんなの、ほんの少しの譲歩ではじまるーー。
内容説明
耕児と和美は、進学校の阿倍野第六中学校に通う中学2年生。ありふれた学校生活は、謎の少女・高見沢みちるが生徒会長に選ばれたことにより急変する。大勢を扇動する力強い言葉と、厳しい校則で学園を支配していくみちる。監視、告発、懲罰によって奪われていく自由―彼女の真の目的とは!?1976年の刊行以来、何度も映画化・テレビドラマ化されたジュブナイル小説の大傑作。小学上級・中学から。
著者等紹介
眉村卓[マユムラタク]
1934年大阪生まれ。作家。大阪大学経済学部卒業。1961年「SFマガジン」のコンテストに応募した『下級アイデアマン』が佳作入選し、作家活動に。1979年『消滅の光輪』で泉鏡花文学賞受賞。日本を代表するSFジュブナイルの傑作が数多くある。日本SF作家クラブ名誉会員
れい亜[レイア]
イラストレーター。書籍の挿絵などで幅ひろく活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
サラダボウル
16
「でも、誰かがこの学園をねらっている。なぜ。」初読。映画やドラマも観ていなかったので、今薬師丸さんのこのセリフを聞きました(変わらずかわいいです)。理不尽な何かが自分たちをすーっと支配し始めた時‥‥。1973年初出なので、現代っ子には「?」という箇所もあると思うけれど、読ませる魅力と、いつの時代にも変わらぬテーマ、怖さにひきこまれる。一気に読む。名作。2022/09/20
たっちゃん
13
最後がどうなったか謎ですね!でも夢中になれるおもしろい話でした!2021/05/15
三井寿里
2
図書館の眉村卓先生追悼コーナーで見かけて、懐かしくなって手に取りました。行きつけの図書館では青い鳥文庫版しかなかったので、まあ中身は同じだからいいか…と思いましたが考えてみたらこの作品はジュブナイル。青い鳥文庫の読者に相応しい作品でしたね。薬師丸ひろ子主演の映画も面白かったですが(ある登場人物によりかなりのB級感を醸し出していたことは脇に置いておいて)原作はどんどん自由を奪われていく主人公や周囲の大人たちそれぞれの言動までよく描き込まれていて映画とは別の楽しさがあります。2019/11/06
つきみや
1
ううむ…… 最後がちょっと意味わからんかった。2019/09/21
あるてぃ
1
娘と同じ本の話題で話せるように、私も読んでみました。2019/03/19