出版社内容情報
因縁浅からぬ闇の組織・三日月会の仲間割れに乗じて、銀太・秀次兄弟が組織の壊滅に乗り出す。黒幕は誰か? 最終決着はなるのか?大金持ちの悪党しか狙わず、しかも暮らしに必要な分しか盗まないことから、巷で「錠前破りのちょい盗み」と呼ばれていた銀太。今では、弟の秀次と蕎麦が不味いので有名な「恵比寿蕎麦」を営む。そこに、兄弟にとって因縁浅からぬ闇の組織・三日月会が仲間割れしているらしいとの噂が。この機に、幼馴染で北町奉行所に勤める貫三郎とともに組織の壊滅に乗り出すが。黒幕は誰か? 三日月会との最終決着はなるのか?<文庫書下ろし>
田牧 大和[タマキ ヤマト]
著・文・その他
内容説明
銀太、秀次兄弟と鎬を削ってきた「紅蜆」と蓑吉が死んだ。誰かを陥れて楽しんでいる金持ち連中の集まり『三日月会』。その最前線を担ってきた二人が心中とは俄かに信じられない銀太らは、仲間割れを疑い、首魁と思しき新任与力に探りを入れ始めるが。因縁の『三日月会』との闘い、鮮やかに決着!
著者等紹介
田牧大和[タマキヤマト]
1966年、東京都生まれ。2007年「色には出でじ 風に牽牛」(『花合せ 濱次お役者双六』に改題)で全選考委員からの絶賛を受け、第2回小説現代長編新人賞を受賞、作家デビューする。著書多数。いま、最も注目を集める女流時代小説作家の一人(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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初美マリン
114
前作を再読すれば良かったと思いながら、大好きな浜路シリーズの師匠がでてきたり、やはり楽しい、楽しい為に読んだ。2019/12/10
真理そら
61
名前だけでなく濱次本人にも登場して欲しいと思った。秀次との絡みが見たい。薄々気付いてた黒幕が分かるけれど紛らわしいのも登場するので最後まで楽しく読めた。ゆですぎの蕎麦、個人的にはそれほど嫌いではないのだが、江戸っ子には受け入れられないんだろうなあ。2021/10/09
sin
56
う~ん、なんだろう?思いもよらない悪の組織との絡みは初めから構想にあったにしても、ぎこちなさを感じてしまう幕切れに座り心地の悪さがある。振り替えって見ると身内は都合よく円く収まった反面、脇役には過酷な仕打ちの切り捨て…が気になる処で、そこいらの拾い方が馴染めない理由かもしれない。2018/12/23
タイ子
53
シリーズ第3弾。蕎麦屋の主なのにまずい!と言わせる蕎麦のゆで方をする銀太、だけど作る料理は絶品。美味いゆで方をするのは弟の秀次。弟思いの銀太は実は錠前破り。それを邪魔する闇の組織<三日月会>に真っ向から立ち向かいいよいよ決着の時を迎えるのが今作。組織の首魁がどうやら奉行所の与力らしい。そんな時、蕎麦屋に様子見がてら現れた新任与力。兄弟の周りに不穏な空気が漂い始める。うん、うん、そうだろうなぁと思いながらも最後の決着の場面は面白い。正義の味方はする事、なす事やっぱカッコいいです。シリーズ続いて欲しいな。2019/02/09
ゆずぽん
38
「三日月会」の首魁と対決。いろんな人が登場してお話を盛り上げてくれました。柳下には騙されたなぁ。行き当たりばったりで出来てしまった三日月会、その割に多くの人が死んでしまった。それにしても、ラスボスと呼びたくないようなセコイ男でしたね。これで終わりにしてはもったいない柳下、新たな事件勃発してくれないかなぁ(笑)2019/09/02