出版社内容情報
産経児童文学賞フジテレビ賞を受賞した今一番注目作家の最新作!小学6年生の4月から卒業までの一年間の物語。産経児童文学賞フジテレビ賞を受賞した今一番注目作家の最新作!小学6年生の4月から卒業までの一年間の物語。暦(こよみ)ちゃん、こよみん、ミケ、こよちゃん、暦、三ケ田さん。三ケ田暦(こよみ)は、クラスメイトたちからいろんな名前で呼ばれる。ミケというナイスなあだ名をつけてくれたのは、床井くん。暦は、ユーモアあふれる床井くんから目が離せなくなる
戸森 しるこ[トモリ シルコ]
著・文・その他
内容説明
こんなクラスメイトがほしいなぁ。となりの席の床井くんは、ユーモアがあって、考えかたのセンスがよくて、ちょっと変わっている。―六年二組の卒業までの一年間の日常の物語。産経児童出版文化賞フジテレビ賞を受賞した注目作家の最新作。
著者等紹介
戸森しるこ[トモリシルコ]
1984年、埼玉県生まれ。武蔵大学経済学部経営学科卒業。『ぼくたちのリアル』で、第56回講談社児童文学新人賞を受賞し、デビュー。同作は児童文芸新人賞、産経児童出版文化賞フジテレビ賞を受賞。2017年度青少年読書感想文全国コンクール小学校高学年の部の課題図書に選定された(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
chimako
95
良いなぁ、床井くん。良いなぁ、この本。何年か前、有沢佳映さんの『かさねちゃんにきいてみな』読んだときを思い出した。かさねちゃんはキリッとしてなかなかカッコ良かったし、同じ登校班の面々も個性的で楽しめた。これは床井くんに尽きる。語り手である暦のちょっとした疑問や納得は大人もなるほどね と頷く。床井くんは良いヤツだけど、全く狙わずその視点が抜群。登場人物の苗字や名前もエスプリに富み、その子たちへの想像をかきたてる。床井くんは「とこい」くん。家業が床屋でお店の名前は「TOCO - TOCO」イケてる。2019/02/22
はる
89
わあ、これは好み。小学生の日常をゆったりとユーモアを交えつつ描いているのだけれど、その裏の繊細な心の動きがとてもよく描かれている。子供同士の微妙な距離感がリアル。そして、時には険悪になりそうな雰囲気を転換してくれる床井くんが素敵。一見、天然なようで、実はすごく思いやりのある男の子なんだなあ。暦ちゃんじゃなくても惚れてしまう。どのエピソードもほのぼのとした終わり方。言葉のセンスも秀逸。その後があったら読んでみたい。2021/01/20
☆よいこ
73
「ゆかいな床井(ゆかい)くん」ではなく、床井(とこい)くんでした。小学6年生の日常の一コマ。[暦(こよみ)と歴(れき)][おっぱいについて][失われた羽][文具のかみ][スタバッタ][気まぐれ自販機][アンサーポール][写真うつり][レンタルパパ][こもりえるちゃん][お菓子の家][ちょいと][響くんの作文][おそろい]どのエピソードも印象深い。短くて読みやすい。▽変わった名前が多いのも戸森しるこさんの特徴。流れるように空気を読む床井くんは、ある意味最強。2019/02/19
がらくたどん
69
戸森しるこさんを読んでみたいと思っていたら御推薦頂いた。床井君がどんな子かってことは終盤の響君の作文にまとめてある。ちょっと変なところがあって明るくて周りの事をよく見ていて自分にも正直。こんな床井君とクラスの真ん中よりちょっと脇道を歩いている子たちとの小6の一年間の何気ない触れ合いの物語。床井君は男子にも女子にも人気がある。物語はここから始まるがこれがまず難しい。床井君みたいに振舞いたい子どもはきっと居る。でも「床井君が人気者で居られる世界」は案外少ない。皆の中の床井君が元気でいられる世界はきっと愉快だ♪2023/08/23
ぶんこ
66
ほかほかするような温かい本でした。6年生の床井君のキャラクターが素晴らしい。常に自然にポジティブシンキング!適度に抜けている感じもあるのがいい。背高のっぽの暦ちゃんが床井君と親しくなるにつれて同じようにポジティブになっていくのも読んでいて楽しい。2組の同級生には様々な子がいて、それぞれ良い面も悪い面もあるけれど、良い面を見るている床井君がいること、そして担任の白滝先生がいい。全く話さない鈴木さんへの対応がさりげないのに温かくていい。2021/04/25