出版社内容情報
朝井 リョウ[アサイ リョウ]
著・文・その他
内容説明
異様な世界観。複数の伏線。先の読めない展開。想像を超えた結末と、それに続く恐怖。もしこれらが好物でしたら、これはあなたのための物語です。待ち受ける「意外な真相」に、心の準備をお願いします。各話読み味は異なりますが、決して最後まで気を抜かずに―では始めましょう。朝井版「世にも奇妙な物語」。
著者等紹介
朝井リョウ[アサイリョウ]
1989年5月生まれ、岐阜県出身。2009年『桐島、部活やめるってよ』で第22回小説すばる新人賞を受賞し、デビュー。2013年『何者』で、戦後最年少で第148回直木賞を受賞。同年『世界地図の下書き』で第29回坪田譲治文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
馨
554
短編集。どの話もどんでん返しのオチで終わる。結末が読めそうで読めない面白さがありました。ご本人は、世にも奇妙な物語が好きで書いたそうですが、あのドラマっぽいのは1作目の『シェアハウさない』かなと思います。第4話『13.5文字しか集中して読めな』が良かったです。ラストの作品は本物の俳優さんたちでイメージしながら読むと楽しいです。2018/12/19
ナルピーチ
300
5編からなる短編集、どの作品も見事に“奇妙な物語”となってました!特に本家と近いかなと思ったのは1話目の「シェアハウさない」かな。最後にタ◯リさん😎のコメントしている姿が頭に浮かんできました。是非ともシリーズ化してほしい作品です!2020/07/07
NADIA
286
作者がお気に入りの「世にも奇妙な物語」をイメージして書いたという5編の短編集。なるほど、どのストーリーもかのドラマを思わせる。いまだにスマホを持つことに抵抗を覚える私(ゲーマー気質なので歯止めが効かなくなりそうで怖い)は「リア充裁判」の世界では確実に矯正対象になるだろう。「13.5文字しか集中して読めな」は最もこの作者の特徴であるえぐられるような鋭さを感じさせてくれた作品。「脇役バトルロワイヤル」では少し東野圭吾っぽさを感じた。期待通りの面白さの一冊。2019/05/21
ハゲおやじ
264
初読みの作者。最年少の直木賞作家等の余計な知識が無い中で本の帯「とにかくオチがすごい!」に惹かれて購入。TVの”世にも奇妙な…”を期待していた為か?私がへそ曲がりな為か? 帯に書かれていた程の事は無かった。1話は「おぉ!」って感じで「ゾクっ」としたけど、その他は…。4話の子供の純粋な反撃に同感し、5話の 前4話との関係が「くすっ」とさせられた。(ん? それなりに ”面白かった” ってことじゃん この本。) この作家 少し追いかけてみようかなぁ~。2019/08/14
イアン
216
★★★★★★★☆☆☆ どんでん返しがクセになる短編集。収録されている5編全てに世界が反転するようなオチが用意されており、満足度は及第点以上。特に冒頭の『シェアハウさない』は、初期の本家を彷彿とさせるダークなオチが秀逸。最後の『脇役バトルロワイヤル』では〝逆説しゃべり始め説明〟や〝空気ブチ破りハングリー〟など、本当にベテラン脇役界でそう呼ばれているかはさておき、妙に納得してしまった。叙述トリック確認のためにすぐ再読したくなる小説はあったけど、脇役の言動確認のために再読したくなった小説は初めてかも知れない。2020/06/11