出版社内容情報
小者となって夫を助ける風烈廻方同心の妻・沙耶。「釣り」を手掛かりに、男装をして市谷の釣り堀に潜入するが──書き下ろし時代小説定廻り同心の小者の情報によると、どうも江戸の掏摸(すり)の数が減っているらしい。犯罪が減って悪いことではないのだが、半分もいないというのだから尋常ではない。掏摸といえば江戸では浅草、両国、そして市谷。月也は男装した沙耶を連れて市谷に向かった。地元の掏摸の話によると、どうやら本当に「掏摸のかどわかし」が起きているらしい。月也が釣り堀で注目を集めている間に、沙耶が捜査を進めることになった……。
神楽坂 淳[カグラザカ アツシ]
著・文・その他
内容説明
江戸の掏摸の数が半分に減っているという情報が入る。犯罪が減っていいことだが、事件ではある。江戸では浅草、両国、そして市谷に掏摸が多い。同心の月也は、妻の沙耶とともに早速市谷へ。「掏摸のかどわかし」が実際に起きていることがわかり、二人は手分けして捜査をすることに。―大好評書下ろし時代小説。
著者等紹介
神楽坂淳[カグラザカアツシ]
1966年広島県生まれ。作家であり漫画原作者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ナイスネイチャ
126
旦那がぼんくらというよりお人好し感が満載になってきてないかな?捕物帖というより人情話が強い。あと江戸時代スリの立場が以外。2019/02/17
やま
123
うちの旦那が甘ちゃんで2作目 2018.11発行。字の大きさは…小。前回ほどの感動は無いが面白くていいです。特に、沙耶と月也の掛け合いがすごく面白いです。 2話からなっていて、1話目の「掏摸と佃煮」は、大名家が人さらいをするのを解決します。2話目は「流行神長屋」は、占い師と一緒に盗賊を捕まえます。 次回が楽しみです。2019/09/20
ぶち
110
このシリーズの主人公は北町奉行所の同心ですから、悪人と対峙する捕り物帖なのでしょうが......はっきり言いましょう。犯罪解決の謎解き、捕り物、剣劇などに多大な期待を寄せてはいけません。このシリーズは、主人公夫婦の絶妙なバランス、江戸の風俗や食べ物、女性サブキャラたちの男の向こうをはった活躍、そしてライトなLBGTや下ネタを楽しむための物語なんです。そうなんです! だから、ハラハラしたりすることなく肩の力を抜いてゆったりと、ときにニヤニヤしながら楽しめるのです。2020/06/22
じいじ
95
『……甘ちゃんで』シリーズの第二弾。江戸庶民の治安を守る夫婦同心の物語は、読み心地がいいです。何はともあれ、夫婦のキャラが堪らなくいいです。巷で「沙耶殿の夫」と噂されていても、恥じることなく泰然自若としている月也は、決してぼんくらではない大物ですね。また、その相方がとても気風がよくて素敵です。きりりとして夫の捕物を支える小者・沙耶と、夫へ焼きもちを焼く妻沙耶の二つの姿が魅力満点です。作中、今でもその伝統を残す小魚(ハゼ)の佃煮や沢庵…など、江戸の人たちの食生活も丁寧に綴られていて楽しいですよ。2019/10/29
三代目けんこと
79
(あるある)本シリーズを読むと腹が鳴る。2021/06/23