講談社タイガ<br> 七月に流れる花

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講談社タイガ
七月に流れる花

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  • サイズ 文庫判/ページ数 168p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784065130216
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

季節はずれの転校生、ミチルに夏のお城での林間学校への招待状が届く。恩田陸の仕掛けるダーク・ファンタジー。坂道と石段と石垣が多い町、夏流に転校してきたミチル。六月という半端な時期の転校生なので、友達もできないまま夏休みを過ごす羽目になりそうだ。終業式の日、彼女は大きな鏡の中に、緑色をした不気味な「みどりおとこ」の影を見つける。思わず逃げ出したミチルだが、手元には、呼ばれた子どもは必ず行かなければならない、夏の城―夏流城での林間学校への招待状が残されていた。ミチルは五人の少女とともに、濃い緑色のツタで覆われた古城で共同生活を開始する。城には三つの不思議なルールがあった。鐘が一度鳴ったら、食堂に集合すること。三度鳴ったら、お地蔵様にお参りすること。水路に花が流れたら色と数を報告すること。少女はなぜ城に招かれたのか。長く奇妙な「夏」が始まる。

恩田 陸[オンダ リク]
著・文・その他

内容説明

六月という半端な時期に夏流に転校してきたミチル。終業式の日、彼女は大きな鏡の中に、全身緑色をした不気味な「みどりおとこ」の影を見つける。逃げ出したミチルの手元には、呼ばれた子どもは必ず行かなければならない、夏の城―夏流城での林間学校への招待状が残されていた。五人の少女との古城での共同生活。少女たちはなぜ城に招かれたのか?長く奇妙な夏が始まった。

著者等紹介

恩田陸[オンダリク]
1992年、『六番目の小夜子』でデビュー。2017年、『蜜蜂と遠雷』で第156回直木三十五賞、第14回本屋大賞をダブル受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mae.dat

236
薄目の本なので、本を読み終えてしまって、中途半端な時に、隙間を埋める様に仕込んでいたので、季節感無視のタイミングとなってしまいました。何なら昨日、今日はリアルに肌寒いし。で、本書ですが、本格夏の始まりの時期でありながら、涼やかな感じなの。“とても蒸し暑くて風もない”と、書かれている個所も御座いますけど、場の雰囲気が冷涼としているのよ。理由不明の焦燥感が立ち込めていると言うか。不思議な世界観でした。2022/10/07

りゅう☆

94
突然夏流城の林間学校に参加させられたミチル。「みどりおとこ」に案内され、女子6人での生活が始まる。そこには同じクラスの蘇芳もいた。3回鐘が鳴るとお地蔵様に手を合わせなければいけないとか、流れてきた花の色と数を記録するとか謎だらけ。塀の向こうの男の子が蘇芳と勘違いしたミチルに「酷い目に合わされる」と言う。そして一人いなくなり…。皆は何かを知っている。自分だけ知らない。次に消されるのは自分?これは恐怖だな。でも真実を知った時、悲しい現実に突き付けられるも全てに納得。そして塀の向こうでは何があったのか。八月へ。2020/08/21

りょうこ

92
恩田さんと言うだけで購入する気はあったのですが.... 思いのほか薄く..調べると続き物でもう1冊予定が...。2冊まとめてくれたらいいのになぁ。なんて思いながらも表紙の美しさに買ってしまった(笑) 初めはこれ....解決するのか?ハラハラしたが...。うん!2冊に分けた理由が分かって納得! なんか不思議な世界感で.. すごく記憶に残るお話でした! 私は大好きです!2018/12/16

かわゆきか

82
恩田陸さん久々に読んだ気がする。サクッと読めるボリューム。見え方によって想像が膨らんでいって実は、、、って感じが短い本の中でたっぷり楽しめました。2018/09/24

とろこ

79
転校したばかりで、仲の良い友達もできず、孤独を感じていたミチル。終業式の帰り道、全身が緑色の「みどりおとこ」から、不思議な招待状を受け取る。それに導かれて行ったのは、古い城で開催される林間学校。参加者は6人の少女。彼女たちは、なぜそこに呼ばれたのか?謎が小出しにされ、サクサクと読めた。この、日常と対極にありそうでいて、ふとした瞬間に、そちらに行ってしまいそうな非日常感はとても好み。途中で提示された謎がラストでも明らかにされなかったので、『八月は冷たい城』で確認しようと思う。2018/11/26

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