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出版社内容情報
平穏な「虚構」のなかただ一人、アンは「揺れ動く」。明かされる過去、崩れゆく当たり前の未来。すべては「双子」を中心に…。「あの世」で普通の高校生活を送るアン。かりそめの平穏のなかに生きるが、真実を求める心が芽生え始め…。子捨ての役を命じられた捨吉、その捨吉にほのかな恋情を抱く蓮華、次第に明かされていく二人の過去。「あの世」と「この世」。その原点には、幼き頃の天音と和音の記憶が。揺れ動きだしたら、もう止まらない。世界が向かうのは希望か絶望か。
山下 和美[ヤマシタ カズミ]
著・文・その他
1 ~ 1件/全1件
- 評価
工藤さんちの本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
80
第7巻ですが、やはり最初から読んでいかないと忘れてしまっています。いくつかの世界を並列的に描写していますが、時間の状況がどうなのかを知りたい気がします。このような企画の話はあまりないので面白いのですが、全巻終了してから再読すべきなのでしょうね。2018/10/07
眠る山猫屋
38
〝この世〟と〝あの世〟の格差が見えてくるが、生け贄などの風習を選択したのは民だという言葉が重くのしかかる。俯瞰して世界を臨む者にしか、現実は理解できないのかな?過去からの捨吉を巡る想いがすれ違い、個人の思惑が軋んでいく。そして〝子捨て〟に志願した平太、彼は世界にどう向き合うのだろう。この様々な歪みがふたつの世界に歪みをもたらすのだろうかしら・・・。2018/12/02
かさお
28
「あの世」と「この世」と「ランド」次々と新しい驚きがページをめくるたびに広がるのが流石。著しく文化と文明が違っても、人間の本質は同じにみえる。位置が変わった神像を凶事と捉え、誰か一人が「生贄を」と叫べばすぐに「そうだそうだ」と追従し群衆化する「この世」の住人。「私達は何もしていない。ただ土地を与え人を置いただけ。彼らが勝手に信仰を作った」と言う「ランド側」たとえ世界が10人の村になっても、思考や伝達手段が無ければ理解しあえないかもしれない。「知る」事は人の本能に存在してるのか?なかなか深い。2022/03/21
阿部義彦
25
9/21公式には本日発売です。和音は時を止めて不老を選び天音はそうしなかったという事か。捨吉の身の上が次第に明かされてきました。出たばかりなので余りネタはバラしません。東日本大震災(私は仙台で被災)を思い出しました。どうなる事やら。2018/09/21
白玉あずき
24
「ランド株式会社」は「この世」の管理で何を狙っているのか。その目的がまだ見えない。「あの世」は完璧に株式会社化されて、もはや人権等々の近代的価値観も失われてしまったのか?「この世」のような実験的管理社会の存在が糾弾されないのも不思議だ。わかるようでわからない世界観。3.11が山下さんに与えた影響の大きさ。完結してから改めて読み直さないと腹落ちしないだろうな。2019/05/15