講談社学術文庫<br> はだかの起原―不適者は生きのびる

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講談社学術文庫
はだかの起原―不適者は生きのびる

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  • サイズ 文庫判/ページ数 304p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784065116418
  • NDC分類 469
  • Cコード C0140

出版社内容情報

人類はいつから裸になったのか。それは本当に自然淘汰の結果なのか。生存に有利な毛皮を失い、裸化がなぜ起こったのかを探求する。裸は適応的な進化だったはずはない――。では、ヒト科ではただ一種だけの例外的な形質、生存のためには圧倒的に不利な裸化は、なぜ起こったのか、そしてそれは人類誌のなかで、いつのことなのか。
一方で、ハダカデバネズミ、ハダカオヒキコウモリなど、同様にごく少数の裸小型哺乳動物は、それぞれが独特の生態を身につけるに到った。では、人類が獲得した、生きのびるための術とは?
ダーウィンの自然淘汰説や人類海中起原説などこれまでの説を批判的に検討し、遺伝学・生物学などの成果を参照しつつ、ホモ・サピエンスの特質の起原を探る。


第一章 ヒトの裸の皮膚は自然淘汰では説明できない
第二章 ダーウィンは変だ
第三章 ダーウィンは裸の起原を解明できない
第四章 裸の獣
第五章特別な裸の獣たち
第六章 裸体化仮説
第七章 人類海中起原説
第八章 突然変異による裸の出現と不適者の生存
第九章 火と家と着物と
第十章 ネアンデルタールの家
第十一章 裸の人類はどこで、いつ出現したのか
第十二章 重複する不適形質を逆転する鍵は?

島 泰三[シマ タイゾウ]
著・文・その他

内容説明

「裸は適応的な進化だったはずがない」。では、ヒト科のただ一種だけの例外的な形質、生存の保温保水に圧倒的に不利な裸化は、なぜ、いつ起こったのか。同じく例外的に裸化した小型哺乳動物はそれぞれが独特の生態を身につけた。では、人類が獲得した生きのびるための術とは?自然淘汰説を超え、遺伝学・生物学などを参照しつつ現代人類の起原を探る。

目次

ヒトの裸の皮膚は自然淘汰で生じたはずはない
ダーウィンは変だ
ダーウィンは裸の起原を解明できない
裸の獣
特別な裸の獣たち
裸体化仮説
人類海中起原説
突然変異による裸の出現と不適者の生存
火と家と着物と
ネアンデルタールの家
裸の人類はどこで、いつ出現したのか?
重複する不適形質を逆転する鍵は?
おわりに―アンタナナリヴ、二〇〇三年夏

著者等紹介

島泰三[シマタイゾウ]
1946年生まれ。東京大学理学部人類学教室卒業。日本野生生物研究センター主任研究員、ニホンザルの生息地保護管理調査団主任調査員などを経て、日本アイアイ・ファンド代表。理学博士。アイアイの保護活動への貢献によりマダガスカル国第5等勲位「シュバリエ」を受ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

やいっち

58
人が裸になったこと、体毛を一部を除いてほぼ失ったことの意味は大きい。だからこそ、火の意味、家を作る意味、着物を作る意味が大きかったし、クロマニヨン人がネアンデルタール人(島泰三氏は、ネアンデルタール人は未だ毛もの=獣だったと考えているようだ)を長年の戦いの末、打ち破り、生きる世界を広げ、現代につながって行ったのだ…、という説が本書では展開されるのだが、それはまた別の機会に。 https://ameblo.jp/kyat/entry-10008788194.html 2016/11/12

kenitirokikuti

12
進化論を前提とするならば、ヒトはいつふさふさの毛皮を失ったかを問う必要が生じる。著者は「適者生存」に含まれるニュアンス「適していたから」「優れていたから」を排除し、無毛化は明らかに生存のためにはマイナスだったが、他の理由により生き残った、という考えを組み上げる。寒さをしのぐために生まれた小屋を建て炉を作る組織力が生存の理由である、と。喋るための諸機能を得たことや長時間歩くのに適した能力を有することは、たまたまである。…2018/05/19

kuppy

5
人間がはだか(全身に体毛がない)ことに関して、適者生存を謳うダーウィニズムに対する反論などを通して展開、替わりに家や衣類を作り出していくことは人間の存在がエコでないのかとも感じる。象などの1tを超える哺乳類は自分が発する熱によって体毛が必要ないこと、鯨、イルカなどは皮下脂肪を蓄えていて必要がないことなど興味深い。途中シラミの研究についてドイツ人の研究論文をNYの坂本龍一さんからコピーを送ってもらったと注釈があった。博士と呼ばれた坂本さんらしい博学ぶりでびっくりした。2023/04/14

影実

3
生存の上で明らかに不利なはずなのに人類が体毛を失いはだかになったのは何故か、という疑問に対して数々のフィールドワークや研究から自説を提唱した一冊。ダーウィンの適者生存、自然淘汰の理論を批判するにとどまらず、人類水中起源説などの様々な学説にも真っ向から批判の目を投げかける姿勢はすさまじく(ちょっと過剰に批判しすぎと感じる部分もなくはないが)、最新の学説や学会状況は存じ上げないが、読んでいて興奮するとともに説得力を感じる一冊だった。2023/03/07

毒ドーナツを食べたいな

3
「サルから進化したはずの我々が、なぜ毛皮に包まれていないのか?」◆毛が無いカラダで当たり前に生活しているから、このような問いを立てることはこれまでなかったけれど、確かに不思議ですよね◆筆者の論には賛否あるようですが、オセロの白が黒に置き換わっていくような論旨の進め方で興奮しました◆あとは、毛皮なしの生活には、社会化が必須という説ですがそのあたり深堀りして欲しかったかも。2021/06/08

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