出版社内容情報
人類はいつから裸になったのか。それは本当に自然淘汰の結果なのか。生存に有利な毛皮を失い、裸化がなぜ起こったのかを探求する。裸は適応的な進化だったはずはない――。では、ヒト科ではただ一種だけの例外的な形質、生存のためには圧倒的に不利な裸化は、なぜ起こったのか、そしてそれは人類誌のなかで、いつのことなのか。
一方で、ハダカデバネズミ、ハダカオヒキコウモリなど、同様にごく少数の裸小型哺乳動物は、それぞれが独特の生態を身につけるに到った。では、人類が獲得した、生きのびるための術とは?
ダーウィンの自然淘汰説や人類海中起原説などこれまでの説を批判的に検討し、遺伝学・生物学などの成果を参照しつつ、ホモ・サピエンスの特質の起原を探る。
第一章 ヒトの裸の皮膚は自然淘汰では説明できない
第二章 ダーウィンは変だ
第三章 ダーウィンは裸の起原を解明できない
第四章 裸の獣
第五章特別な裸の獣たち
第六章 裸体化仮説
第七章 人類海中起原説
第八章 突然変異による裸の出現と不適者の生存
第九章 火と家と着物と
第十章 ネアンデルタールの家
第十一章 裸の人類はどこで、いつ出現したのか
第十二章 重複する不適形質を逆転する鍵は?
島 泰三[シマ タイゾウ]
著・文・その他
内容説明
「裸は適応的な進化だったはずがない」。では、ヒト科のただ一種だけの例外的な形質、生存の保温保水に圧倒的に不利な裸化は、なぜ、いつ起こったのか。同じく例外的に裸化した小型哺乳動物はそれぞれが独特の生態を身につけた。では、人類が獲得した生きのびるための術とは?自然淘汰説を超え、遺伝学・生物学などを参照しつつ現代人類の起原を探る。
目次
ヒトの裸の皮膚は自然淘汰で生じたはずはない
ダーウィンは変だ
ダーウィンは裸の起原を解明できない
裸の獣
特別な裸の獣たち
裸体化仮説
人類海中起原説
突然変異による裸の出現と不適者の生存
火と家と着物と
ネアンデルタールの家
裸の人類はどこで、いつ出現したのか?
重複する不適形質を逆転する鍵は?
おわりに―アンタナナリヴ、二〇〇三年夏
著者等紹介
島泰三[シマタイゾウ]
1946年生まれ。東京大学理学部人類学教室卒業。日本野生生物研究センター主任研究員、ニホンザルの生息地保護管理調査団主任調査員などを経て、日本アイアイ・ファンド代表。理学博士。アイアイの保護活動への貢献によりマダガスカル国第5等勲位「シュバリエ」を受ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やいっち
kenitirokikuti
kuppy
影実
毒ドーナツを食べたいな