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出版社内容情報
小笠原周辺の小さな島「青島」に赴任することになったカタブツ教師・巽(たつみ)は、自分の常識では計り知れない現象にあう。それはいつからか忘れてしまったような、自然のもたらすあたたかいファンタジー。彼は歓迎されているのか、それとも……? 青い島がいざなう、五感の向こう側。それは日常に紛れそびれた、ほんの一瞬の奇跡。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
眠る山猫屋
44
五十嵐大介作品と『鈴木先生』を思い起こす良書。空気感が抜群に良い。あお島という人口550人の孤島に赴任してきた巽先生。そこは彼が四歳まで住んでいた島だった。二十数年を経て尚、彼を忘れず懐かしむ島民たち。巽の今までの日常とは、何処かかけはなれた島の空気。理知的な巽は理解出来ない事象を即否定するのではなく、分析してなお理解できなければ受け入れる素養もある。鷺の翼、迷いの霧、雷の卵。この島には、まだまだ神秘が眠りながら待っているみたいだ。2019/09/15
しましまこ
24
表紙買い。美しくて泣けるよ。『ひさかたの音の生まれるところ』いつかお守りを返しにいこうね…幼い頃、母と約束した島に帰ってきた巽。この世に説明出来ないことはないはずなのに、雷の卵に霧の中を泳ぐ鯨、虫を送る光の航路。光と波、雨星月雲あらゆる音が溢れる島は美しく不思議がいっぱい!続きが楽しみ!2018/01/30
パンダ侍
20
★★★☆☆ 健全本だが、眼鏡リーマン買い。(なんか、ごめん。)離島「青島」に赴任した教師・巽。十数年ぶりにおりたったこの島は巽の故郷でもあった。島の人たちには当たり前の事象を、外地からやって来た巽を通して描く怪異譚。視るもの、聴くもの、触れるもの、五感がざわめくファンタジー。現代であるのに過去にいるような、日本であるのに外国にいるような。読んでいる間ずっと違和感がつきまとう。鷺の羽根の形の木漏れ日。雷の卵。仕掛けが幻想的でうまい。難をいえばクセがあまりない。強烈なキャラや求心力のある話が次巻以降の課題か。2018/04/18
キキハル
18
社会科講師として生まれ故郷の島に赴任してきた巽。その島は不思議に満ちていた。風や光、海の匂いや音。木に張り付いた片翼、雷の卵、霧のクジラや虫送り。島の暮らしは素朴で慕わしげにみえて、常識の半歩横にあるようだ。巽にまつわる謎も気にかかるが、ただただ心地良い空気に浸っていたくなる。続きがとても楽しみだ。2018/01/22
akihiko810/アカウント移行中
13
古本漫画。完結2巻まで。故郷である離党「青島」に赴任することになった教師・巽(たつみ)は、自分の常識では計り知れない現象にあう。それはいつからか忘れてしまったような、自然のもたらすあたたかいファンタジー。6.5/10点 青島で起こる「不可思議」は島の人にとってオカルトではなく、自然の摂理。鷺の翼や、迷いの霧や、雷の卵。(雷の卵が一番意外で面白かった) その世界観は五十嵐大介にオカルトファンタジーを足したような感じか。著者はまだこの1作のみのようなので、次作もみてみたい2020/06/08