出版社内容情報
個性の塊のような親友に導かれての『日常生活の冒険』。自らの意志でむこう側へ行ってしまった友―義兄の映画監督との関係を描き、著者に「私の一生の中で、最も大切な三作のひとつであると思います」と言わしめた『取り替え子(チェンジリング)』。滑稽かつ悲惨な老年の冒険をつうじて、死んだ母親と去った友人の「真実」を探す『憂い顔の童子』。魂に真の和解はあるのか?
【収録作品】
日常生活の冒険
取り替え子(チェンジリング)
憂い顔の童子
──親しい友人の死
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ぐうぐう
28
義兄・伊丹十三をめぐる三作を収録。驚いたのが、伊丹のことを1963年にすでに小説として書いていたということだ。さらに驚かされるのは、その『日常生活の冒険』において大江健三郎は、伊丹をモデルとする斎木犀吉を自死させるのだ。もちろん、当時の大江がのちの伊丹の運命を知るはずもなく、あるいは真の文学が持ち得る予知的な力でもなんでもなく、だからこそ大江は実際の伊丹の自死に対し衝撃を受けたし、ゆえに彼は再び伊丹を小説に取り込まねばならなかった。(つづく)2025/11/04
OHNO Hiroshi
4
「日常生活の冒険」友人の死、それ以後、その死んだ友人は自分とともに生き始める。 「取り替え子 チェンジリング」 ”もしあなたが死んでも、私がもう一度生んであげるから、大丈夫。” 「憂い顔の童子」 途中で読むのを断念。2019/07/03
長岡崇
0
取り替え子のみ2023/03/23
-
- 和書
- 異国のおやつ




