出版社内容情報
諸星 大二郎[モロホシ ダイジロウ]
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
緋莢
15
空のない街にやってきた行商人が持っている籠の中にいる見慣れない生き物。「鳥」という、その生き物に興味を持つ少年が出てくる「鳥を売る男」、大和の国からやって来た男は、鳥を呼ぶ「鳴女」という女を探していて・・・という「本牟智和気」など、6編が収録されています。いつでも眠く、すぐうとうとしてしまう鳥の探偵スリーパーが出てくる「鳥探偵スリーパー」はユーモラスな雰囲気があり、廃ビルの屋上に巨大な鳥を見たという少年の話「鳥を見た」はホラー風味で、1冊で様々な味わいを楽しめました。2018/08/03
きゅうり
8
大牟智和気のはなし、面白かった。空を飛ぶ鳥は古代の人間が魂になぞらえるのもわかる。山岸玲子のホラー集にもあったけど、民間伝承とか調べてみたい。2016/12/17
ヨックモック
3
そうだ、おれの想うSF作品というのは、この漫画のようなものを言うんだ。別に宇宙が舞台じゃなくていいし、AIとか、謎の超生命体とか、クローンとかが必ずしも出てこなくていい。遠大なシナリオがなくてもいい。この短編集のように、短いページの中でも、登場人物たちの生活様式が、挙動が、会話が、背景が、社会が雄弁に語る異世界感。ただネタ先行の奇抜な設定をドヤ顔で描くだけの作品にはない、矜持のような、いじらしい、埃臭いこだわりが、諸星大二郎の短編からは感じ取れる。これを懐古と呼びたければ呼ぶがよい。2017/08/24
なつのおすすめあにめ
1
ハルピュアって姑獲鳥と関係がありそうですね。「鳥を見た」よかったです。2017/04/05
角
1
M2017/01/07