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出版社内容情報
高校教師・原美鈴を中心に繰り広げられる「性」の悲劇。男と女の間に横たわる性の不平等を扱った問題作!
学校一の美女にして優等生、ミサカナもまた心に闇を抱えていた。ミサカナにコントロールされるままに、新妻は担任の美鈴に無邪気に接近し、ついには自宅に――。女と男の間で欲望が軋み、誰もが傷ついていく。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yoshida
53
登場人物がみんな屈折している。それぞれが心に闇を持っていたり、傷を追っている。久し振りに読んでて不穏な気持ちになる作品。美鈴先生を助けたい新妻くん。美鈴先生の心の傷は深く空振りに終わる。「虚言癖」の美奈子と「鬼畜」な早藤。この二人も破綻が見える。ドロドロし過ぎて子供には読ませられないね。しかし、いい大人の私はこの作品の着地が気になり次巻が待ち遠しいのです。女性の心の傷はなかなか癒えないことを思い出した。2015/03/30
nyaoko
41
新島くんがピュアだなぁと思う。周りのミサカナとか、自称彼女とか、和田島とか、おかしすぎるぞ。みんなどうしてそんなに自己チューなのよ?でもそれ以上に理解出来ないのが怜奈なんだよなぁ。クソ藤に強姦されたのに…。洗脳、マインドコントロール、強姦と言う非現実的な事から逃避する為の転換。あ、これ、本屋さんのダイアナを思い出したぞ。2016/01/12
たまきら
29
表紙は新妻くん。主人公と同じく性暴力の被害者である彼のあやうく無垢な混乱ぶりが、新たなプレデター(捕食者)の目に留まり始めているようで恐ろしい。上手に男を弄んでいる気でいる美少女の闇の深さに涙が出た。性暴力は多くの場合赤の他人ではなく知人や家族によって加えられ、だからこそ被害者は沈黙を選ぶことが多い。そして沈黙がうむ暗い怒りのはけ口にされるのは新たな被害者なのだ…。2024/02/22
ユーカ
21
3巻でセクシャリティの問題は自分自身の問題だという見解がやっと出てくる。次はそれをどのように乗り越えて行くのか、社会的立場を踏まえての人間関係をどう構築していくのかというドラマになるのだろうか。にしても、こんなに他人のセックスが気になるものなのか??? フィクションとしては面白いけど、想像すると反吐が出そう。誰が誰と寝ようと興味ないね。2015/05/03
ぐうぐう
19
この漫画は、男女の物語でありつつ、同時に主従の物語でもある。だから、ミサカナのような人物にも物語があるのだ。あるいは、美鈴と美奈子の間にも。彼氏自慢で美鈴を下に見る美奈子だが、美鈴は美奈子の彼である早藤にレイプされて以降、美奈子を可哀想に思うようになる。「あの吐き気がするような悪魔から 私は彼女を見下す座席を与えられたのだ」その愉悦は、当然のことながら歪だ。歪だが、自分の置かれた状況を納得させるため、そして自分を救うため、美鈴には必要なのだ。「私は私が敵なのよ」美鈴に本当に必要なものは、他にある。2018/07/23