出版社内容情報
陸軍中野学校出身の元工作員・桐三五。戦後、新しい主に吉田茂を迎え、再び犬として暗闘する。細野不二彦氏の傑作スパイ活劇!
スガモプリズンに潜入した桐三五。その目的は戦犯容疑者・温井を見張ること。GHQからの情報によるとその温井は、温井本人ではない可能性があるという。さらに温井はA級戦犯容疑者と接触を図り、赤化戦士として工作を企ているとの疑いが持たれていた。事の真相を確かめるべく、あえて温井をA級戦犯容疑者・東条英機の世話係に任命する桐。この賭けは吉と出るか、凶と出るか!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぐうぐう
10
この最終巻でも、歴史の隙間にイマジネーションを込め、戦後史に躍動を与えんとする細野不二彦の意図は充分に理解できる。しかし、巣鴨プリズンを舞台とし、そこで起こった史実の凄さに、細野のイマジネーションが負けているのが残念だ。負けじと、イマジネーションで対抗しようとしたものの、荒唐無稽さが加速してしまい、逆効果となってしまっている。それだけ、個性的な人物が個性的なエピソードを残す、そんな舞台だったということだ。2016/07/06
kei@名古屋
2
これで終わりなのかなぁ? 攻めすぎるとこうなるのだろうか…でもこの空気嫌いではないのだよなぁ2014/06/18
仮面堂
1
機会あればこの先もいずれまた、とひっそり期待。2017/03/31
コリエル
1
ソ連の科学力は世界一編と巣鴨プリズン潜入編の2編。なんか知らんけど雑誌から左遷されて特に盛り上がりもしないエピソードで最終回と銘打たれて終わった。どんどんロボだの超能力だの荒唐無稽な要素が増えていったけどそういうのが無い時のほうが面白かったよこれ。2014/03/23
fukumasagami
0
「作戦は失敗に終わった!! 重機3台かかって鉄人に傷はつけたが潰せず やくざも全滅というていたらくだ!! もはやGHQか重機は借りれまい! 今回は乾坤一擲の勝負だったのに…… 二の矢がつげない!!」 「いえ先輩 チャンスはまだあります」 「何?」 「鉄人もけっきょく人なり 皮肉にも露探の女がそう教えてくれましたよ」2014/03/20