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出版社内容情報
“望郷”“郷愁”の名を持つ喫茶店、「サウダーデ」。客のマナーにうるさい店主のいるこの店には、心からのくつろぎを求めて、今日も数少ない人々が訪れる。待ちわびた誰かが現れる店。大切な誰かを待つ店。そして一途な店主・芳乃もまた、あの人を……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
匠
78
やわらかいタッチの絵だけど、言うセリフはけっこうきついストレートだったり、ともするとお節介になりそうなシチュエーションでも最終的には温かかったりして不思議な空気感。何か感じても相手を尊重して何も言わずにおくことも、友情あればこそだけど、この作品に登場する人々のように、思ったこと感じたことを素直に言う友情もあるよねって思う。昔ながらの喫茶店を舞台にさまざまな女性達で織り成す群像劇。前に読んだ『繕い裁つ人』とも話や人物がリンクしていて、そんな部分もちょっと楽しめる。2013/09/17
ダリヤ
42
サウダーデのような喫茶店がそばにあったら、どんなにこころがらくだろう。やさしく包むような距離感やこころづかいに、なによりもおいしいものでからだもいやしてくれる。まっすぐですなおでぶきようでそしてていねいな彼女たちの生き方からおだやかに、そしてここちよくいやされる作品でとても好き。「さびしさは再会の喜びのためにあるって。だからうんと、さびしさを味わっとけって」そう勇治が教えてくれた母親の言葉がとてもすてきだと思った。2015/12/15
ムック
18
この方の作品の表紙がとても綺麗で、今回も溜め息が出ちゃいました。「さびしさは再会の喜びのためにある、だからうんとさびしさを味わっとけ」とか「人って相手がいなくなって急に大事にしだす」とか、読んでてハッとさせられる台詞にしばしば出会って、シンプルだけど奥深い漫画だなと思った。でも芳乃さんはちと苦手かも…色々見透かされそうで。2011/10/04
ごま
13
『繕い裁つ人』とリンクしていると知りずっと読みたかった。市江の高校時代の友人芳乃が主人公。喫茶店サウダーデを経営。市江同様こだわり、矜恃を持って客に接する芳乃に惚れ惚れする。この作家さんは小学生男子を登場させるのが好きなのかな。生意気なのに不思議と可愛らしい。そしてやっぱり間や余白が秀逸。こういう説明しすぎない漫画、大好きだ。2015/09/21
ぐっち
13
芳乃さん…最初はめんどくさそうな人だなあとおもったけれど、じんわりと好きになってくる。最後のほうで出てきた贈り物が素敵。待ち人はどんなひとなのか、気になります。2011/07/30