出版社内容情報
人生に絶望した一ノ関(いちのせき)教授は悪魔メフィストと取引し、魂と引き換えに新しい人生を手に入れた。彼は自らの手で生命を創造するという恐ろしい野心を抱くが……!? <手塚治虫漫画全集収録巻数>手塚治虫漫画全集MT368~369『ネオ・ファウスト』第1~2巻収録 <初出掲載>第1部 1988年1月1日号~11月11日号 朝日ジャーナル連載/第2部 1988年12月9日号~12月16日号 朝日ジャーナル連載(未完)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ホームズ
8
面白かったですね(笑)第1部だけでも完結してくれたのは嬉しいですが絶筆になってしまったのは残念です。『ファウスト』にも興味が出てきてしまった(笑)2011/10/26
ムーミン2号
7
手塚さんによるゲーテの『ファウスト』をベースにした3つの作品のラストだが、この作品は未完。高度成長、大学紛争という時代背景のもと、若返った主人公(坂根第一)が元の自分(NG大学の一ノ関教授)に遭遇してしまうというパラドックス、清純な女性(まり子)の妊娠・出産・子殺し・発狂、人を始末することを全く意に介さないメフィストは、第一に恋してしまうという設定、ヘレネを模した超美人への憧憬。これにクローン人間にまで言及があるバイオテクノロジーという主題が、これから展開されるというところで絶筆となっている。2020/05/03
123456789wanko
6
ファウストを現代に翻案した良作。非常に上手く現代劇に昇華していて、しかも伏線も見事に回収されていて文句なし。二度三度読みたくなる面白さ。2015/06/04
Takashi Takeuchi
4
未完ということで読むのを躊躇していたけれど…大人手塚、黒手塚はほんとうにおもしろい。話の整合性がちょっと緩い感じはあるけれど、ループしていく感じ、伏線の張り方と回収。でも、やっぱり続き−2部を読みたいなぁ。人間の良心と悪とが葛藤する、生物のありように迫るスケールの大きい展開になっただろうに。2018/01/21
rikako
4
ゲーテの「ファウスト」も2部が面白いのに。続きが読みたい、残念!!2014/10/07