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出版社内容情報
遠野叶多(かなた)は、幼なじみの真奈の家から奇妙な箱を見つける。箱の中には実際の人間が生活し、よく見るとそこは中世の日本らしき世界だった。好奇心で観察を続けるが、ある時、箱の中で少女が野盗に襲われているのを見てしまい、思わずその野盗を殺してしまう。動揺した叶多は真奈に相談するため彼女の家に向かう。だがそこで真奈の父親から思いもよらぬ事実を告げられる。「うちには真奈なんて娘はいないよ」と。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
トラシショウ。
25
読み友さんの感想から。タイトルの「五佰年」は「いほとせ」と読む。隣家の蔵の床下から見つかった小さな木箱。整理を手伝った事からこれを引き取った青年・叶多は、その中に中世頃の日本がミニチュアの様に縮小した状態で箱を介して現在と連結されている事を知る。その中の一人の少女を、箱の中に手を入れて干渉し暴漢から救った翌日、隣家の想いを寄せていた幼馴染が消滅し・・・。いわゆる「バタフライ・エフェクト」を用いたSF。初連載の作者らしいがそれ故の生硬さはなく、難しい題材を堂々と語るなかなかに達者な造り(以下コメ欄に余談)。2017/09/10
S 2
22
キンドル無料本。偶然発見した小箱の中には中世の日本の世界が!なんとなく箱の中の世界をいじったら自分の現実にもかなりの影響が出てきて…なんだろうこれ、すごく続きが気になります。小さい頃呼んだ怪談が死ぬほど怖いのに読むのが止められないあの感じに似ている。2019/04/09
流之助
17
すごいSFだった。かなり面白い。バタフライエフェクトをテーマの1つとして何だかわからないまさにブラックボックスのような状態から大切な人をどう取り戻すのか。ただ、失った代わりに得た記憶と絆について、これらは等価交換ということなのか。そうしたら、まさきや髭男との関わりは、元通りになった場合失われるのだろうか。あとは、時間軸。こちらの世界の時間と箱庭の時間の進み具合なんかも気になる。500年っていうのが絶妙な年月な感じもする。これは続きを読みたい。2019/10/10
JACK
15
◎ 大学生の叶多(かなた)は、幼馴染の真奈の家で蔵の掃除を手伝っていた。ザワザワという音を聞いた叶多は土の下に古い木箱が埋められているのを見付ける。箱の中には農村のミニチュアがあった。どういう仕組みか分からないが、人間も牛も動いている。箱の中は中世の日本らしい。叶多は、刀を振り回す男が女の子を襲うのを見て、箱の中に手を入れて男を弾き飛ばし、女の子を助ける。気味悪くなり、箱を持って真奈の家に行くと、我が家には娘はいないと言われてしまう。一体何が起こったのか…。不思議で魅力的な設定に惹き込まれます。2017/12/29
カキ@persicape
15
オフ会プレゼント本。アリエッティ?とか思ってたら全然違う∑(゚Д゚)500年時を戻した生活を営む箱の中のジオラマの元、話が進んでいくSF。何かが起こったことで確実に未来は変わる。その何かが起こらなかったら今の自分はいないかもしれぬ。何かを起こす今の自分も無意識に未来を捻じ曲げているに違いない。ぞくっとした。初コミックスなのに1巻からクオリティが高い。この先の展開のスピード感と風呂敷の畳み方が心配なだけ。このテイストだと雑誌休刊もありうるか?と思ったがイブニングだからだいじょぶだね。面白かった、感謝!!2017/12/24