出版社内容情報
【内容紹介】
今からおよそ二千年あまり古(いにし)えの地中海では、海賊たちが強大な勢力を誇っていた。中でもローマ帝国にほろぼされたカルタゴの民を率いるルカは、ローマにとって最大の脅威だった。刺客として送りこまれた名剣士アギオンは、そこで意外なルカの正体を目にする──。文月今日子の名作中の名作が、ついに登場!!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
還暦院erk
5
蔵書。実は初読。『エトルリアの剣』が素晴らしかったのでこの文庫も購入し、長いこと積読で忘れていた。可愛らしいルカの絵と、広がりと奥行きのある大ゴマ。写真素材やトーンでごまかしてない、ちゃんと絵になっている情景描写がホントにいい。海戦シーンとか廃墟とか。ああでも、ルカの運命は過酷だ…ちょっと泣きそう。多分清水玲子さんが「凄く影響受けた」と語っていたのは、この本に出てくるような文月作品の数々なのだろうなー。表題作以外も可愛らしいキャラが出てきて、豊かな少女漫画体験ができるよ!2017/07/02