日本国の正体―政治家・官僚・メディア 本当の権力者は誰か

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日本国の正体―政治家・官僚・メディア 本当の権力者は誰か

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  • サイズ B6判/ページ数 221p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784062950503
  • NDC分類 317
  • Cコード C0095

出版社内容情報

大人の教科書<永田町・霞が関編>
誰も教えてくれなかった「権力の本質」
政・官そしてマスコミの真実の姿──。
官僚による巧妙な情報操作の実態が、ついに明かされる!

●売り手独占の情報市場
●特ダネ競争に走る記者たちが嵌る「囚人のジレンマ」
●官僚たちの本当のインセンティブ
●情報の正しい集め方とは

記者は誰もが少しでも早く情報を取りたいと思っている。官僚はそれを知っているから、大きく報じてくれそうな記者を選んで情報を流す。それが特ダネだ。その情報が国民にプラスかどうかは二の次となる。官僚から優先的に情報提供される記者は「官僚の代理人」になる。特ダネは、「官僚=ご主人様、記者=ポチ」化の始まりなのだ。

内容説明

「私はかつて官僚のポチだった」政府税調委員も務めるエリート記者が本音で綴った懴悔録。

目次

第1章 官僚とメディアの本当の関係(新聞は何を報じているか;不可解な事件;霞が関の補完勢力になった新聞;転向の理由;政権を内側からみるということ)
第2章 権力の実体(政治家と官僚;「増税」をめぐるバトル;財務官僚の変わり身;福田首相の本心l事務次官等会議)
第3章 政策の裏に企みあり(「政策通」の現実;カネは国が使うべきか、国民が使うべきか;定額給付金は「ばらまき」か;「官僚焼け太り予算」を点検する;政策立案の手法;「専務理事政策」とはなにか)
第4章 記者の構造問題(記者はなぜ官僚のポチになるのか;真実を報じる必要はない?;「特ダネ」の落とし穴;紀者は道具にすぎない;官僚にとっての記者クラブ)
第5章 メディア操作を打破するために(霞が関幻想;先入観としての「三権分立」;「政府紙幣犯行問題」の顛末;記者が陥る「囚人のジレンマ」;報道の力を取り戻すために)

著者等紹介

長谷川幸洋[ハセガワユキヒロ]
1953年生まれ。慶應義塾大学経済学部卒。77年、中日新聞社入社。87年、東京本社(東京新聞)経済部。ジョンズホプキンス大学高等国際問題研究大学院(SAIS)で国際公共政策修士。ブリュッセル支局長などを歴任し、現在は論説委員。2005年から08年まで財政制度等審議会臨時委員、06年から政府税制調査会委員を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mazda

23
国会議員が国を動かしているとは思っていませんでしたが、まさかここまで霞が関が動かしているとは想像していませんでした。いいなりの議員を作り、省庁に都合のいい答弁をさせるのが大切なようです。彼らのできの善し悪しは、新たな関連団体を作らせて天下り先を確保すること、だそうです。天下った連中の人件費のために、一体どれくらいの血税が注ぎ込まれているのかを考えるべきでしょう。某議員の酩酊会見も、実は霞が関にはめられた、という見方があるそうですが、真相は如何に…。2019/05/17

hk

16
「日本において官僚は黒子なのか?はたまた黒幕なのか?」が本書のテーマだ。類書の中ではもっとも平易な言葉を用いて基礎的な事柄から解説しているため、すこぶる引き込まれる。民主党への政権交代直前の2009年6月というめっぽうデリケートな時期の出版だ。だが(だからこそ)その直前にあった中川財務相の酩酊会見から小沢一郎氏秘書逮捕そして高橋洋一氏窃盗容疑で書類送検といった事象についても、著者は「官僚機構と政治家のせめぎあい」という補助線を用いて解釈を行っている。これは政局をみるのに新たな視座を提供してくれる一冊だ。2019/05/17

hk

10
「新聞メディアは霞が関の補完勢力である」 導入部から繰り返されるフレーズだ。抵抗でもなくお先棒でもなく御用達でもなく「補完勢力」なのがミソであり、読み進めるにしたがってその含意が氷解していく。政治家にも新聞記者にも官僚にも志があり、その志が交錯することで最終的に官僚がイニシアティブを握る仕組みが分かりやすく描かれている。小泉政権下における地方分権化、郵政民営化によって既得権益を失っていった官僚組織にとって、リーマンショックによる補正予算15兆円が地獄で仏であったかも明快に解説されている。お勧めの一冊です。2016/02/13

らい

6
とにかく増税(天下り予算)の実現を考える官僚が政治の中心となり、政治家や記者を誘導していく様子がありありと書かれていた。予算内訳や天下りポストの内訳など空いた口が塞がらない情報がとにかくわんさかのっていた。官僚の世界はたしかに腐敗しているが、これはもう構造を抜本的にかえるより他に仕方ない気がする。それほど時間をかけて霞が関は今の体制を強固に作り上げてきた。まずはもっともっと知らねばならない。米国の例なども出ていたが、そういったことを含めて知らなければならない。そう強くおもった2018/07/29

ZEPPELIN

5
2009年の出版なので、官僚および官僚に上手く扱われる政治家やマスコミ批判というのも話題としては現在ではありふれたものになってしまっている。ので、あまり目新しさがない。結果的に、たかじんの委員会で見せるような歯切れの良さも感じられない。現状の官僚スタイルの打破が可能かどうかを考えても、今の政治家やメディアからそんな意思が伺えるか?残念ながらノーである。かといってキー局の番組や新聞の情報に流されてもダメなので、一視聴者としては引き続き、たかじんの委員会での長谷川さんの活躍に期待したい2014/10/14

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