講談社文庫 警視の哀歌

クロンビー，デボラ【著】〈Ｃｒｏｍｂｉｅ，Ｄｅｂｏｒａｈ〉/西田 佳子【訳】

講談社（2018/02発売）

• サイズ 文庫判／ページ数 576p／高さ 15cm
• 商品コード 9784062938570
• NDC分類 933
• Cコード C0197

出版社内容情報

売出し中のミュージシャンをめぐる、哀しい嘘と裏切りの過去を暴く。ロンドン警視庁で働く警官カップルの活躍を描いた鉄板ミステリー初老の弁護士が全裸で緊縛、猿轡(さるぐつわ)されたまま、遺体で発見された。容疑者は新進気鋭のギタリスト。貧しい少年時代を過ごした彼には、しかるべき動機があった。その直後、またも彼と因縁深い弁護士が同じ手口で殺害された。ロンドンを舞台に、容疑者、被害者、関係者の、錯綜した過去が解き明かされる人間ドラマ。

警視の哀歌
訳者あとがき


デボラ・クロンビー［デボラ クロンビー］
著・文・その他

西田 佳子［ニシダ ヨシコ］
翻訳

内容説明

初老の弁護士が全裸で緊縛、猿轡されたまま、遺体で発見された。容疑者は新進気鋭のギタリスト。貧しい少年時代を過ごした彼には、しかるべき動機があった。その直後、またも彼と因縁深い弁護士が同じ手口で殺害された。ロンドンを舞台に、容疑者、被害者、関係者の、錯綜した過去が解き明かされる人間ドラマ。

著者等紹介

クロンビー，デボラ［クロンビー，デボラ］ ［Ｃｒｏｍｂｉｅ，Ｄｅｂｏｒａｈ］
米国テキサス州ダラス生まれ。後に英国に移り、スコットランド、イングランド各地に住む。現在は再び故郷のダラス近郊で暮らす。代表作であるダンカン・キンケイドとジェマ・ジェイムズのシリーズは、米英のほか、ドイツ・イタリア・ノルウェー・オランダ・ギリシャ・トルコなどでも翻訳され、人気を呼んでいる

西田佳子［ニシダヨシコ］
名古屋市生まれ。東京外国語大学英米語学科卒業。翻訳家。法政大学非常勤講師（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[くたくた]

警視シリーズ4冊目の読了。今回はダンカンが育休中で、スーパー主夫ぶりを発揮している。事件は法廷弁護士の連続殺人。場所はロンドン南部のクリスタルパレスとダリッジ。この狭いエリアに錯綜する過去から連なる人間模様。ブレイク寸前のギタリスト、アンディの辛い少年時代と、現在まで縺れ拗れた関係は、果たして決着が付くのか。ダンカンがジェマのバックアップに回っているせいか、物語がすっきりとまとまっていて、安定感のある面白み。ダンカンの子育て奮闘記もおもしろし。とにかくシャーロットが愛らしい。ダンカンのヌケてる一面も。

2020/11/07

[Hugo Grove]

面白かった。仕事は過酷で容赦ない。育休を取るのも権利の一つだけどやっぱり現場から見れば、こんなに忙しいのにと眉をひそめられるんだろうな。キンケイド警視左遷か。今回はジェマの事件だったけれど、次回は警視の事件を希望。楽しみに待つ。

2018/03/27

[marsa]

長々と時間がかかってしまった。だけどこのシリーズとても好きだ。今回はダンカンが育児休暇中。こんな感じで子育てできたら素晴らしいと思う。メロディにも名前にぴったりな恋人ができそうだし、ダグにも恋の予感が。こういうところが好き。警察官にも?‍♀️私生活があるというところにはホッとさせられる。事件も大団円を迎え、次巻が楽しみだ。

2018/06/03

[kyoko]

これは本当に面白かった。定番の過去編と現在編が絡み合ってくるとともに人間関係も複雑になったり解きほぐされたり。捜査側の人間関係も複雑になってくるが、この塩梅がとてもよい。心配したり安堵したり。作中に出てくるスタジオ演奏の描写、読むだけでうっとりさせられた。

2023/06/08

[練りようかん]

第15作。ジェマの異動とシャーロットの精神不安で育休計画があやしくなり、復帰できるか必要とされるか気分が沈むキンケイド。実績のある中年男性心理が興味深い。そんな彼に救いの手を差し伸べたのはエリカで彼女が巻き込まれた事件の証人アンディに殺人容疑がかかるという、シリーズの点と点が面白い流れだ。更に異動先も新メンバーじゃない！縄張り意識の強いモーラと持てる者メロディの仲がどうなっていくか気になる。今作は順調にメインキャラに育ったメロディ回で、犯人はそっちじゃなくて本当良かった。色んな再スタートがテーマだった。

2025/04/29