出版社内容情報
世紀の大誤報で飛ばされた3人の記者。7年後、真実を追う彼らの執念が、事件を動かす。吉川英治文学新人賞受賞作が早くも文庫化!児童誘拐殺害事件で大誤報を打ち、中
央新聞社会部を追われ、支局に飛ば
された関口豪太郎。あれから7年。埼玉
東部で、小学生の女児を狙った連れ去り未
遂事件が発生。犯人は二人いたとの証言
から、豪太郎の脳裏に”あのとき”の疑念が
よぎる。終わったはずの事件が再び動き出
す。<第38回吉川英治文学新人賞受賞作>
本城 雅人[ホンジョウ マサト]
著・文・その他
内容説明
児童誘拐殺害事件で大誤報を打ち、中央新聞社会部を追われ、支局に飛ばされた関口豪太郎。あれから七年。埼玉東部で、小学生の女児を狙った連れ去り未遂事件が発生。犯人は二人いたとの証言から、豪太郎の脳裏に“あの時”の疑念がよぎる。終わったはずの事件が再び動き出す。第38回吉川英治文学新人賞受賞作
著者等紹介
本城雅人[ホンジョウマサト]
1965年神奈川県生まれ。明治学院大学卒業。産経新聞社入社後、産経新聞浦和総局を経て、サンケイスポーツで記者として活躍。退職後、2009年に『ノーバディノウズ』が第16回松本清張賞候補となり、同作で第1回サムライジャパン野球文学賞大賞を、『ミッドナイト・ジャーナル』で第38回吉川英治文学新人賞をそれぞれ受賞。代表作に『球界消滅』などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アッシュ姉
82
幼女連れ去り事件を追う新聞記者を描いた力作。派閥争いや権力闘争、組織の対立、縦にも横にも動きにくいのは新聞社も警察も同じ。つまらない争いが事件解決への道を停滞させる。警察の公式発表を待っていたら特ダネは取れないし、犯人逮捕につながる有力情報の伝達も遅れる。だが、裏取りせずに誤報を打つと関係者だけでなく当事者にも大きなダメージを負わせることになる。書くことによって人を救いもするし、傷つけもするジレンマ。確証を見極める記者と刑事の駆け引きには固唾を呑んで見守った。→2019/02/20
優希
54
面白かったです。職業に誇りを持って動いている姿が良いと思いました。新聞記者として事件の真相を明らかにしようとして動く姿にリアリティを感じます。過去の事件と新たな事件が絡みますが、読後感は悪くなかったです。2023/06/25
matsu04
54
本格ミステリ。これはメチャ面白い。バリバリの事件記者たちのエネルギッシュな日々の活動や様々な思いが生々しく、とてもリアルだ。最後はグッと来る。久々にとても刺激的な本に出会った。2020/01/19
てつ
50
初読みの作家さん。硬派の群像小説で読みごたえあり。2017/12/24
詩界 -うたか-
47
#読了 #本城雅人◆しっかりとあの時確認すれば良かったのだ——誤報を飛ばしてしまった後悔。全ての悔しさや怒りは自分に向けるしかなかった。だが時を経て少女連れ去り未遂事件が立て続けに起こり……二度と誤報は飛ばせない。けれど、手掛かりになる真実があるならば……調べた先に見つけた答えは——確かなものだった◆とっても面白かった〜。ずっとハラハラドキドキして手に汗握る展開。記者出身の方が書かれてるの見る度本当に記者さんって1つの事が命取りなんだなと思いながら。他作品も読みたいな。野球小説多いのかぁ、と思いながら。2020/02/09