講談社文庫
室町耽美抄 花鏡

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  • サイズ 文庫判/ページ数 576p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062936255
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

「己の命を極めなければ、花を生むことはできぬ」激動の時代に翻弄されながら、能を幽玄の域へと高めた世阿弥他、美の四巨匠の物語室町時代。能楽師・世阿弥元清は齢十二で才能と美貌を将軍・足利義満に見初められ、寵愛を後ろ盾に能楽を完成させていく。しかし義満の死後、彼の運命は暗転する……。その他、世阿弥が奥義書を託した金春禅竹。純禅を追究した一休宗純。侘茶の祖・村田珠光、美に取り憑かれた四人の男たちを描く傑作歴史小説。

風花 世阿弥元清
花鏡 金春禅竹
闇鴉 一休宗純
詫茶 村田珠光


海道 龍一朗[カイトウ リュウイチロウ]
著・文・その他

内容説明

室町時代。能楽師・世阿弥元清は齢十二で才能と美貌を将軍・足利義満に見初められ、寵愛を後ろ盾に能楽を完成させていく。しかし義満の死後、彼の運命は暗転する…。その他、世阿弥が奥義書を託した金春禅竹。純禅を追究した一休宗純。侘茶の祖・村田珠光、美に取り憑かれた四人の男たちを描く傑作歴史小説。

著者等紹介

海道龍一朗[カイトウリュウイチロウ]
1959年生まれ。2003年に剣聖、上泉伊勢守信綱の半生を描いた『真剣』でデビュー、中山義秀文学賞の候補作となり、書評家や歴史小説ファンから絶賛を浴びる。2010年には『天佑、我にあり』が第1回山田風太郎賞、第13回大藪春彦賞の候補作となった(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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真理そら

56
世阿弥元清、世阿弥の娘婿・金春禅竹、一休宗純、村田珠光の4人を主人公とする短編が微妙につながる一種の連作短編集。能、禅、茶に取りつかれた人の物語、一休の修業時代を描いた『闇鴉』では「ははうえさまぁ~」はこんなに悲しいことだったのかと再確認。『詫茶』は村田珠光が一休を住吉大社の近くの庵に訪ねて森侍女と一休の仲にうろたえる部分なども興味深く読んだ。この作品では一休の父は後小松天皇説だが母がなぜひっそりと暮らしているのかは謎である。禅寺での修行の話等々興味深く読んだ。2020/12/28

Hiroki Abe

8
どうやら私たちは室町の子らしい。この時代に花開いた芸能、文化は連綿と現代まで続き、所謂、日本らしさとも言える価値観を与えている。 そして、文化、芸能というものは、やはり、特別な才能や一個人の執念で生まれるものではなく過去から続く伝統と変化によって形作られていくと再認識した。 物語としてもわかりやすく面白い。能楽や禅、茶道に詳しくなくとも入っていきやすい。2017/06/20

5
室町時代の能、禅、茶の4巨匠連作もの。それぞれの人物が章をわたって関連しており、内容はタイトル通り『室町耽美抄』。一休の章が個人的には一番良かった。闇の夜に啼かぬ鴉の声聞けば、生まれぬ先の親ぞ恋しき。2017/04/28

けろ

4
世阿弥元清、金春禅竹、一休宗純、村田珠光(侘茶の祖)。室町時代に美を極めた4人の物語。2018/04/08

りー

3
世阿弥元清&その娘婿の金春禅竹。一休宋純&村田珠光。4人を描いていますが、一双の屏風絵ように室町の美を味わえる構成になっていました。世阿弥への興味から読み始めましたが、当時の複雑な権力構造→武家のバックアップを受けた禅宗の隆盛。公家が独占していた文化がこの時代に僧侶・武家・商人たちを通し、拡がり深みを増していったのだと感じることができました。それにしても600年代に伝わった維摩教がこんな風に根底に流れているとは。複雑すぎて無意識に避けてた時代だけれど、うっかり深みにはまりそう。2018/04/14

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