出版社内容情報
大正期に女流作家を世に出した百目鬼家で老夫妻が殺された。旧家の広大な森には古井戸と蔵。河童の絵と謎めいた文の意味するものは。東京近郊に広大な敷地を持つ百目鬼家は、大正期の女流作家、百目一葉を世に出した旧家。その息子夫妻が屋敷内で刺殺され、遺産の整理と鑑定を請け負ったSYアート&リサーチの小川と真鍋、アルバイトの永田は新たな殺人に遭遇する。古い河童の絵と謎めいた文の意味するものは。Xシリーズ、待望の第4作!
プロローグ
第1章 河童の祟り
第2章 河童の仕業
第3章 人間の仕業
第4章 人間の夢
エピローグ
解説:猫目トーチカ
著作リスト
森 博嗣[モリ ヒロシ]
著・文・その他
内容説明
東京近郊に広大な敷地をもつ百目鬼家は大正期の女流作家、百目一葉を世に出した旧家。その息子夫妻が屋敷内で刺殺され、遺品の製理と鑑定を請け負ったSYアート&リサーチの小川と真鍋、アルバイトの永田は新たな殺人に遭遇する。古い河童の絵と謎めいた文の意味するものは。Xシリーズ、待望の第四弾!
著者等紹介
森博嗣[モリヒロシ]
作家、工学博士。1957年12月生まれ。名古屋大学工学部助教授として勤務するかたわら、1996年に『すべてがFになる』(講談社)で第1回メフィスト賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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aoringo
88
資産家の夫婦が殺され第二、第三の事件が起こる。河童の意味とは?いつものような軽妙な会話が楽しい。独特な言い回しの意味なしジョーク、本当にツボですꉂ(´꒳`♡)事件の結末は割とあっさりしたものだが、今回は動機が狂気の満ちていて最後まで引き込まれた。2023/03/01
ケンイチミズバ
81
彼女がどうやって?ストーリーがつまらなかった。森先生の普段からの主張が繰り返された感があり、それだけかな。お金を持っている人が殺されるとお金を持っていたから殺されたと庶民は考えがちだ。そうだと思う。女流作家が女性を売り物にしてデビューできたように、そういうこともあるんだろうな。彼女もスキャンダルを売り物に出版がかなった。こんな恐ろしい計画が・・・それにしても、殺し過ぎじゃないか。私の相続の思い出は、祖父の刀と能面。高校生が日本刀もらってもねえ。2017/05/08
おたま
63
Xシリーズとしては4作目となるが、Gシリーズと行ったり来たりしながら読んでいる。このシリーズはどうも単純に割り切れないものが残るシリーズのように感じる。小川令子の心の揺れだったり、君坂一葉(かずは)の作家としての執着だったり、推理よりもそちらの方に比重がかけられているようだ。そしてエピローグに至って、またもや椙田やアキラが何かスケールの違う世界のことに触れたりもしている。どこへ向かうのか、Xシリーズ!(Gの方もだけどね)2023/10/19
rio
52
百目鬼家の遺産の整理と鑑定を請け負った探偵事務所一行は、百目鬼家に起こる事件に関わりだすXシリーズ第4弾。どこか抜けたような緊張感のない会話が変わらず魅力的で、事件の嫌な部分をうまく相殺してくれました。事件自体については詳しく語られませんが、犯人の動機と思われるものについては何とも言えない虚しい気持ちにさせられます。 それでもラストに何年たっても色褪せない椙田さんの行動力が懐かしく、その上事件の真相をさりげなく明かすような見事な終わり方でした。2017/05/09
*maru*
44
永田さんて、がっつり絡んでくると何だか面倒くさいな。さて、シリーズ4作目。殺人事件が起きたある旧家から、遺品の整理と鑑定を依頼されたSYアート&リサーチ。好奇心旺盛な彼らのもとに新たな殺人事件の知らせが届く、わけだが…。ちょっと待て。森博嗣が妖怪にまで手を出した。さらに珍しいことに今回は犯人の動機も明確で、それをこちらがちゃんと理解できちゃいまして、読了後の混乱が一切なかったの。姉さん、事件です。そんなこんなで、河童と血筋だ。悲しすぎる。やるせない。こんな時は、小川さんと飲みながら語り合いたいな。2019/09/29