出版社内容情報
綾辻 行人[アヤツジ ユキト]
著・文・その他
内容説明
奇面館主人・影山逸史が主催する奇妙な集い。招待された客人たちは全員、館に伝わる“鍵の掛かる仮面”で顔を隠さねばならないのだ。季節外れの大雪で館が孤立する中、“奇面の間”で勃発する血みどろの惨劇。発見された死体からは何故か、頭部と両手の指が消えていた!大人気「館」シリーズ、待望の最新作。
著者等紹介
綾辻行人[アヤツジユキト]
1960年京都府生まれ。京都大学教育学部卒業、同大学院修了。’87年に『十角館の殺人』で作家デビュー、“新本格ムーヴメント”の嚆矢となる。’92年、『時計館の殺人』で第45回日本推理作家協会賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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乱読太郎の積んでる本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
W-G
520
物凄くスローペースで進行し、200ページ辺りでようやく事件発生。しかし暗黒館で感じた単調さはなく、退屈せずに読み進める。仮面というオプションが活きているのか、雰囲気満点。デビュー時には散々言われたであろう「人間が描けていない」という点、見方を変えると、この低体温で簡素な描写はもはや職人芸。世界観の構築に欠かせないものになっている。これで着地が綺麗に決まれば文句無し。下巻の140ページまで読み進んで、ここからはいよいよ解決編の模様。残り200ページ近い分量で、どんな結末を見せてくれるのか。2016/09/06
mae.dat
279
13冊目。第9弾。いつも通りなら、館の平面図に続いて登場人物が紹介されるのに、本作にはついていないの。だから、せっせとメモしましたよ。季節外れの雪に囲まれた館。奇妙なマスクを着けられる招待客。館シリーズらしい奇妙な設定を丁寧に説明の後。遂に殺人事件が起こりましたよ。真相は確定するには早いけど、どうせこう言う事なんだろうなぁと、当たりを付けながら読んでいました。そしたらそんな事は織り込み済みよと言わんばかりに、最後に言われました。ぐぬぬ。又しても著者の掌の上で弄ばれて居たのね=͟͟͞͞(꒪ᗜ꒪ ‧̣̥̇)。2023/03/20
勇波
183
ようやく現状で最新刊の『奇面館』へ到着しました。9館目なのですね。読んでしまうが勿体無い気も。。まず冒頭にいつもある登場人物紹介がないなぁと思ってたら、なるほどそーゆう事なのねと納得。個人的にはもっとド派手な展開を期待してました。とは言えこのシリーズ独特のミステリ要素は上巻でキッチリ散りばめられてます。下巻でどうまとめてくるのか予測不可能。暗黒館みたいな割り切れない結末もいいなぁ★2016/10/13
イアン
176
2025年の幕開けは綾辻行人の館シリーズ第9弾。都内の僻地に建つ奇面館で開催される催しに、推理作家の鹿谷は知人の作家・日向と入れ替わる形で参加する。参加者全員が仮面で素顔を隠す異様な空間で、やがて館の主・影山の首無し死体が発見され…。なぜ被害者は首と十指を切断されたのか。招待客全員の仮面に鍵を掛け外せなくした犯人の目的とは。本格推理に「仮面」と来れば、これはもうあのトリックしか思い浮かばないのだが、あからさま過ぎて逆に疑心暗鬼になる。遂に追いついてしまった館シリーズ最新刊。噛みしめるように下巻へ進みます。2025/01/02
yu
134
Kindleにて読了。 物語の最初から、鹿谷さんが登場。とある作家仲間に頼まれて、奇面館なるこれまた中村青司が携わった館へ、代理で赴くこととなった鹿谷。そこで待ち受けていた惨劇とは。 では、下巻へ。2016/03/08