出版社内容情報
二〇一二年度、日本推理作家協会賞短編部門受賞作「望郷、海の星」(湊かなえ)ほか、珠玉の6篇を収録。瀬戸内出身の主人公宛てに届いた同級生からのハガキ。父の失踪、亡き母の慟哭の「真実」を知る湊かなえ『望郷、海の星』。自殺志願者が集まる宿で見つけた書きかけの遺書。その書き手を突き止める米澤穂信『死人宿』。弟分が「賭け金がない」と泣きついてきた。騙し合いの快作、両角長彦『この手500万』。全6篇収録。
湊かなえ「望郷、海の星」
米澤穂信「死人宿」
両角長彦「この手500万」
杉井光「超越数トッカータ」
長岡弘樹「オンブタイ」
詠坂雄二「残響ばよえーん」
解説 末國善己
日本推理作家協会[ニホンスイリサッカキョウカイ]
編集
内容説明
瀬戸内出身の主人公宛てに届いた同級生からのハガキ。父の失踪、母の慟哭の“真実”を知る湊かなえ『望郷、海の星』。自殺志願者が集まる宿で見つけた書きかけの遺書。その書き手を突き止める米澤穂信『死人宿』。弟分が「賭け金がない」と泣きついてきた。騙し合いの快作両角長彦『この手500万』。全6篇収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kei@名古屋
47
ミステリーっていいなぁと思う一冊でした。人が死ぬ話ばかりではないですが、考えながら読んでいるにも関わらず、騙される。そして騙されたことにニヤってするのがミステリー好きなのでしょうかね。2015/05/06
ひょろ
14
「望郷、星の海」"望郷"とつくだけあってどこか人の温かさを感じられる。島であることも一役買っているか。「死人宿」女に試される男の苦悩。こわやこわや。「この手500万」息も詰まる頭脳戦、心理戦。これは面白い。シリーズで読んでみたい。「超越数トッカータ」"数学は神様がくれた人間への挑戦状"と考える私にはリカコの詭弁さえ美しく感じる。「オンブタイ」最後にすべてのピースがきれいにつながるが、ちょっときれいすぎる気がしないでもない。「残響ばよえ~ん」ゲーム好きとしてはこれもシリーズで読みたい。蘊蓄もなかなか。2015/11/30
ハル
12
好きな作家を含む短編集と書店で見掛けて直ぐに購入。6編のうち、湊かなえの「海の星」、米澤穂信の「死人宿」はつい最近に読んでいたものだった。でも読み応えのあるものだったので、失敗ではなかったと思おう。2015/05/17
祐ちゃん
11
セレクトされた六編全て楽しめました。湊かなえさんの「望郷、海の星」と長岡弘樹さんの「オンブタイ」が特に好みでした。題名を見て敬遠しそうになった詠坂雄二さんの「残響ばよえ〜ん」は、僕自身ゲームマニアだったこともあり、一気に読み通せました。本作も収録されている「インサート・コイン(ズ)」を読んでみたくなりました。(「ばよえ〜ん」とは「ぷよぷよ」というゲーム内の呪文の言葉です)2015/12/07
へいがぁ
11
ミステリー傑作選と銘打たれていますが、傑作揃いかどうかは微妙でした。ただ、バラエティー豊かな短編集であることは確かだと思います。今回はあまり縁がなかった作家さんが多かったのですが、何作か読んでみたい人がいました。早速既刊をチェックしてみます。2015/04/25