講談社学術文庫<br> 比較史の方法

個数:
電子版価格
¥660
  • 電子版あり

講談社学術文庫
比較史の方法

  • ウェブストアに1冊在庫がございます。(2025年05月30日 05時41分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●3Dセキュア導入とクレジットカードによるお支払いについて
    ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ 文庫判/ページ数 136p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062924375
  • NDC分類 201.16
  • Cコード C0120

出版社内容情報

「アナール派」の創始者マルク・ブロック(1886?1944年)が残した最良の歴史入門。なぜ人は歴史を知ろうとするのか?本書は、リュシアン・フェーヴル(1878-1956年)とともに『社会経済史年報』誌を創刊し、今日に至るまで歴史学の最前線を担ってきた「アナール派」の創始者であるフランスの歴史家マルク・ブロック(1886-1944年)が1928年にオスロの国際歴史学会で行った講演の記録である。
ここでは、ブロック自身が歴史学の将来がかかっていると言う「比較」の方法をめぐる考察がなされる。講演ゆえの読みやすさ、容易に読み通せる簡潔さをそなえつつ、歴史に「比較」という視点を持ち込むことの意義と問題点が明確に打ち出されていく。
ブロックが拠り所とするのは、言語学者アントワーヌ・メイエ(1866-1936年)の見解である。複数の言語を比較することで共通性と差異を見出し、一般法則を導き出していく比較言語学の原理に依拠しつつ、ブロックは比較の方法について「射程の長い比較の方法」と「視野においてより限定されたタイプ」の区別を設け、前者は普遍的な法則を抽出するために、後者は歴史的な指標を獲得するために用いられると主張する。この主張を裏づけるために、具体的な事例をまじえながら展開される本書の議論は、それ自体として実に面白く、刺激的なものになっている。
本書は歴史に関心をもつあらゆる人にとって、なぜ歴史を知るのか、そして歴史から何を知るのか、という根本的な問いを考えさせてくれる最善の歴史入門と呼びうる1冊である。訳文に全面的な改訂を施し、訳者による新稿をも加えた待望の文庫版、ついに登場!

比較史の方法
原 注
訳者解説
訳者あとがき
学術文庫版への付記


マルク・ブロック[マルク ブロック]
著・文・その他

高橋 清徳[タカハシ キヨノリ]
翻訳

内容説明

ブローデル、アリエス、ル・ゴフらを輩出したアナール派の創始者マルク・ブロック(一八八六‐一九四四年)。一九二八年に行われた講演の記録である本書は、歴史の中で「比較」を行うことの意義と問題点を豊富な具体例をまじえながら分かりやすく説明する。「われわれは歴史から何を知ることができるのか」という問いに迫っていく最良の歴史学入門。

著者等紹介

ブロック,マルク[ブロック,マルク] [Bloch,Marc]
1886‐1944年。フランスの歴史家。アナール派を代表する人物

高橋清徳[タカハシキヨノリ]
1941年生まれ。東北大学法学部卒業。博士(法学)。千葉大学名誉教授。専門は、西洋法制史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 1件/全1件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

はっせー

88
かなり勉強になった! 歴史学で比較をすることはかなり重要であることがわかるが、著者であるマルクブロックもその限界について言及していた。だが、一般通りのやり方をそのまま突き進めても行き詰まることがあったり、真実が見えてこないときもあるはず。そんなときに比較という別のアプローチで物事を見れば活路が見えてくる可能性がある。歴史学のやり方をすべて比較の方法でやるのではなく、1つのアプローチの方法として捕られるのがベストではないかと思った!2019/02/17

nagoyan

10
優。本文(註も含めて)は8頁から66頁まで。訳者解説、訳者あとがき、学術文庫版への付記を併せて67頁から130頁まで。比較史という方法論が、当時において支配的だった歴史認識の方法を革新した。そのことにより、開かれた新たな地平に生まれたのがアナール派の豊かな実り。ただ、内容は予備知識なしには、少々難しいかもしれない。本文の説明は淡泊で、後世の極東人には、必ずしも親切とは言えないだろう。そりゃそうか。2021/03/20

電羊齋

9
なぜ歴史研究において比較を行うのか、比較の方法とは何かを述べた講演録。「多数の瑣細な地方的事実の迷路に迷い込む」(p.27)のではなく、比較という方法により現象の一般的・基本的原因を見いだすことを具体例を挙げつつ説く。また比較の方法は単なる類似点の探索ではないことにも注意喚起している。訳者解説では、時代背景、素朴実証主義とそれに対するブロックらの批判を中心としたフランス史学史を懇切丁寧に解説してあるので、前提知識としてこちらを先に読んでから本文を読むのも一つの方法だろう。2021/01/31

africo

4
歴史分析の方法として比較を行うことにより、地域内(国家内)の分析だけでは見えてこない課題や原因の発見を行うことの重要性と道具としての有用性を説いた講演録。原著は1928年で、100年近く昔の問題意識に支えられた講演は、正直前提が理解できておらず「へー。ほー。ふーん。」で流してしまいがちであるが、訳者解説がフランス王政復古後からアナール派に至るまでの史学史やブロックの比較の方法の分析をがっつり、それこそ本文と同等の分量で補ってくれてあり、寧ろこちらが本体でよい気がする。解説の力というものを久々に感じた一冊。2021/07/29

Cebecibaşı

4
比較史、といった時に何をどう比較するかという自分の中の問を探るために読んだ。本書での比較史は、著者や訳者が指摘するように、地方史や国民史といった概念で囲いこまれた範囲の歴史をただ分析するのでなく、周辺地域や中央との比較を通してどう歴史的、地域的にある歴史上を位置づけるかを探るのがブロックの言わんとしているところであると捉えられる。このためブロックが議論の対象としているのは比較的近在の物を比較する方法とその有効性ということになる。2020/09/18

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/12052095
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。

最近チェックした商品