出版社内容情報
今尚魅力を放つ不朽の名著『老子』を古今東西の研究を踏まえて、徹底的に解読する。5000字の原テクストに潜む可能性を解き放つ。『老子』には、「無為自然」「道」「徳」の根本思想、「小国寡民」「無為の治」の政治哲学、「不争」の倫理思想、養生思想など、古代中国の思想の根幹があります。
後の世の『荘子』『呂氏春秋』『韓非子』『荀子』『淮南子』などに多大なる影響を与えました。
本書は、『老子』に含まれる諸思想を総合的・体系的に解明して、その諸思想のありのままの内容を分かりやすい形で提供します。その際、馬王堆帛書甲本を始めとする各種の出土資料本『老子』を重視して、古い『老子』の本来の姿を紹介することに努めています。
充実した【注】は、『老子』成立の諸事情を解明するとともに、思想の個々の内容にも深く立ち入るものとなっています。
巻末には、『老子』の原文全文と【読み下し】【現代語訳】を収録しています。
『老子』の初学者から専門家までをカヴァーする決定版です。
前書き
凡例
目 次
第1部 人物・老子と書『老子』
第1章 老子という人
1 司馬遷の著わした『史記』老子列伝
2 謎に包まれた老子という人物
3 老子イメージの展開と「道家」の形成
4 ラインアップした道家の書物と人物
注
第2章 『老子』という書
1 戦国時代末期における『老子』の編纂
2 馬王堆帛書『老子』の出土
3 郭店楚簡『老子』の新たな登場
4 北京大学簡『老子』の新たな出現
5 結 論
注
第2部 『老子』の思想
始めに
第1章 『老子』の哲学
注
第2章 『老子』の倫理思想
注
第3章 『老子』の政治思想
注
第4章 『老子』の養生思想
注
第5章 『老子』の自然思想
注
終わりに
『老子』原文・読み下し・現代語訳
後書き
池田 知久[イケダ トモヒサ]
著・文・その他
内容説明
後の『荘子』『呂氏春秋』『韓非子』『荀子』『淮南子』に多大な影響を与えた『老子』。それは儒家思想のたんなるアンチテーゼではない。老子の提唱する「無為」「無知」「無学」はニヒリズムではない。最終目標の「道」とは何か?その思想を、哲学・倫理思想・政治思想・自然思想・養生思想の五つの観点から徹底的に解読。付・原文、読み下し、現代語訳。
目次
1 老子の人物と書物(老子という人;『老子』という書)
2 『老子』の思想(『老子』の哲学;『老子』の倫理思想;『老子』の政治思想;『老子』の養生思想;『老子』の自然思想)
著者等紹介
池田知久[イケダトモヒサ]
1942年生まれ。東京大学文学部卒業。同大学院博士課程中退。東京大学教授、大東文化大学教授などを歴任。現在、東京大学名誉教授・(中国)山東大学名誉教授。専門は中国思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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非実在の構想
さとうしん
M
cotatumikann