講談社学術文庫<br> 人間の由来〈下〉

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講談社学術文庫
人間の由来〈下〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 512p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062923712
  • NDC分類 469
  • Cコード C0145

出版社内容情報

『種の起源』から12年を経てダーウィンが初めて示した人間の「由来」と「進化」とは? 不朽の古典、文庫版初の全訳!本書は、進化論の祖ダーウィンが『種の起源』の12年後に発表したもう一つの主著の長らく待望されてきた文庫版初の全訳である。
1859年に刊行された『種の起源』でダーウィンは、人間は動物の種の一つであり、他の種と同様に「自然淘汰」と「存続をめぐる争い(生存競争)」の結果として生まれた、という仮説を示した。これは人間を神が生み出したものと考えるキリスト教から激しい批判を浴びたものの、やがて多くの支持を得ることになる。ところが、ダーウィンの考えは「人種」に適用され、「劣った人種は優れた人種によって駆逐されるのが必然である」という主張を導いて、「優生学」や「社会ダーウィニズム」と呼ばれる潮流をもたらした。これは、帝国主義の時代を迎えたヨーロッパ列強による植民地支配を正当化する考えにほかならない。
そうした潮流に対して、ダーウィンが『種の起源』では詳細に扱わなかった人間の「由来」と「進化」を全面的に示したのが、本書『人間の由来』である。ダーウィンは、昆虫、魚、鳥、哺乳類、そして人間を取り上げ、それらのあいだに肉体の形だけでなく知的能力や道徳的性質にまで連続性が見出されると説く。そして、お互いに助け合ったり守り合ったりする社会性は「淘汰」によって強化されてきたこと、やさしさや思いやりをそなえた種のほうが「存続をめぐる争い」を越えて生きのびることを示した。つまり、本書はダーウィンの「進化論」が示す希望を描く書でもある。
本書は2部構成になっており、第I部では「人間の進化」が扱われ、人間が「下等な種」に由来することを説いた上で、形態、心的能力、知的能力、道徳的性質が「下等動物」からいかにして進化してきたかが示される。そして、第II部では「性淘汰」という考え方が提示される。性淘汰とは、異性をめぐる競争による進化のことで、例えば実用的な価値はないクジャクの羽などはこれによって説明される。この性淘汰によって、昆虫、魚類、鳥類、哺乳類、人間の順に進化のありようを語ったのが第II部であり、「自然淘汰」ではなく、社会性を帯びたメカニズムによる進化が壮大に描かれる。
下巻には、第II部のうち魚類、鳥類、哺乳類、そして人間を扱い、全体を総括する第12章から第21章を収録。

第II部 性淘汰(続き)
第一二章 魚類、両生類、爬虫類における第二次性徴
第一三章 鳥類の第二次性徴
第一四章 鳥類(続き)
第一五章 鳥類(続き)
第一六章 鳥類(続き)
第一七章 哺乳類の第二次性徴
第一八章 哺乳類の第二次性徴(続き)
第一九章 人間の第二次性徴
第二〇章 人間の第二次性徴(続き)
第二一章 全体のまとめと結論
訳者解説


チャールズ・ダーウィン[チャールズ ダーウィン]
著・文・その他

長谷川 眞理子[ハセガワ マリコ]
翻訳

内容説明

センセーションを巻き起こした『種の起源』から十年余、ダーウィンは初めて人間の由来と進化を本格的に扱った。昆虫から魚類、両生類、爬虫類、鳥類、哺乳類を経て人間に至る進化を「性淘汰」で説明する本書は、助け守り合う「種」こそが「存続をめぐる争い」を生きのびると説く。下巻は魚類から人間までを扱う諸章と結論を「訳者解説」とともに収録。

目次

第2部 性淘汰(続き)(魚類、両生類、爬虫類における第二次性徴;鳥類の第二次性徴;鳥類(続き)
哺乳類の第二次性徴
哺乳類の第二次性徴(続き)
人間の第二次性徴
人間の第二次性徴(続き)
全体のまとめと結論)

著者等紹介

ダーウィン,チャールズ[ダーウィン,チャールズ] [Darwin,Charles]
1809‐82年。イギリスの自然科学者。ビーグル号による航海で訪れたガラパゴス諸島での観察に着想を得て「自然淘汰」による進化論を提唱。代表作は、『種の起源』(1859年)および『人間の由来』(1871年)

長谷川眞理子[ハセガワマリコ]
1952年生まれ。1986年、東京大学大学院理学系研究科博士課程修了。現在、総合研究大学院大学副学長。専門は、行動生態学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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赤い熊熊

12
クジャクの羽のような動物の二次性徴は生き残り戦略としてむしろ不利なものが多く、通常の自然淘汰では説明しきれない。そこでこれら雄の二次性徴は雌の選り好みによって発達したといった具合の性淘汰のお話がたっぷりでした。「未開人」とか「下等動物」とかのような白人原理ともいえることばや議論が繰り返し語られるのですが、その辺の違和感差っ引いて読めば、ダーウィンはすでにそこまで考えが至ってたんだと改めて感心。2016/12/24

Meme

10
いまより150年は遡った話ではあるから、特に人種がテーマの章については慎重な理解が必要でしょう。いずれにせよ、脳を多分に刺激してくれる内容です。人間の由来を語るのに殆どを性淘汰に費やしたことの意図はなんだろうか?2023/09/23

roughfractus02

4
selectionが淘汰と訳し直されても著者は時折choiceも用い、sexual selectionなる語は葛藤しているかに見える。淘汰は自然の物理法則に従うが、性淘汰の2つの要素=同種間での雄同士の競争+雌による雄の選り好みは、意識/無意識の二項では区別しづらい。一方、この社会的なselectionの曖昧さが、自然の物理的なランダム性の強調から明確になり、従来の人間側の解釈(社会ダーウィニズム)との区別も可能にしている点は重視したい。なお本書の邦訳原本は『ダーウィン著作集(2)人間の進化と性淘汰Ⅱ』。2017/09/17

モート

1
色彩、カタチ、声、踊り、配置などの「装飾の多様性」が、とっても楽しい豊かな世界と感じられた。上巻の第二部8章からは「性に関連した淘汰」を扱っている。下巻は続きの12章から始まる。これら装飾は、ただ単にその種にとってのメスに好かれるために、生殖に有利だから、その装飾が遺伝していき、性的な自然に選択されると仮説が立てられている。つまり、モテるためだけに。さらに性格も性淘汰により形作られ、「異性を惹きつけるための性淘汰」によって変容を遂げてきたとされている。もし文化や国、組織などで多様性を求めるならば、2020/07/24

海野藻屑

1
性淘汰でより環境に適した生物が生き残る。そして、私たちは人類と言う勝者だけれど、いつか雌の形が変わるかもしれないと。より適し雄にとって子孫を残せるように。2017/07/09

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