講談社学術文庫<br> 有閑階級の理論 (増補新訂版)

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講談社学術文庫
有閑階級の理論 (増補新訂版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 432p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062923088
  • NDC分類 361.83
  • Cコード C0133

出版社内容情報

産業消費社会の格差構造を、有史以来存在する「有閑階級」をキーワードに抉り出す。社会経済学の名著を易しい訳文と充実の注で読む。社会の格差は人類の歴史上いつも存在しました。近代以前は、武人や聖職者といった上流階級は産業的な職業を持ちませんでした。その免除自体が、彼らの卓越した地位の経済的な表現でした。有閑階級は、社会が原始未開から野蛮状態へ(平和愛好的な生活習慣から好戦的生活習慣へ)と移行するあいだに、発生したものです。そして階級間、階級内での金銭的な闘いは、人間を産業的で節約的にしたのです。有閑階級は略奪文化とともに誕生しますが、金銭的文化段階への移行とともに、その意味はまったく新しくします。
近代産業社会の成立以降、上流の階層が、自らの力を見せつけるために、余暇や服装・家具・住宅・美食などの代行消費をするようになります。その虚栄心こそが消費の本質なのです。
そして有閑階級は、高度産業社会の経済的必要性から(消費を牽引するから)、保護されています。また同時に、有閑階級制度は、下層階級から生活手段を取り上げ、消費を減少させ、結果的に新しい思考や適応に必要な努力の遂行を不可能にするのである。
産業消費社会の構造を見事に抉りだした経済学・社会学の古典・名著です。読みやすい訳文に充実した訳注を付しました。新たに、「附論 経済学はなぜ進化論的科学でないのか」を追加した増補新訂版です。
原本:『有閑階級の理論』(ちくま学芸文庫)

はじめに
凡 例
第一章 序 説
第二章 金銭的な張り合い
第三章  顕示的閑暇
第四章  顕示的消費
第五章  金銭的な生活様式の基準
第六章  金銭的な好みの規範
第七章  金銭的文化の表現としてのドレス
第八章  産業からの免除と保守主義
第九章  古代的特質の保存
第十章  現代における武勇の存続
第十一章 幸運を信じる心
第十二章 信仰心や忠誠心に貫かれた儀式
第十三章 妬みとは無縁な関心の存続
第十四章 金銭的な文化の表現としての高等教育
附論 経済学はなぜ進化論的科学でないのか
訳者解説
索 引


ソースティン・ヴェブレン[ソースティン ヴェブレン]
著・文・その他

高 哲男[タカ テツオ]
翻訳

内容説明

社会の格差は人類史上つねに存在した。所有と有閑階級の誕生は同時である。資本主義の全面展開と階級間・階級内での金銭的な闘いが、人間を産業的・節約的にした。有閑階級は、高度産業社会の経済的必要性(大量消費)から、保護されている。産業消費社会の構造を解明した名著に、「附論 経済学はなぜ進化論的科学でないのか」を追加した増補新訂版。

目次

序説
金銭的な張り合い
顕示的閑暇
顕示的消費
金銭的な生活様式の基準
金銭的な好みの規範
金銭的文化の表現としてのドレス
産業からの免除と保守主義
古代的特質の保存
現代における武勇の存続
幸運を信じる心
信仰心や忠誠心に貫かれた儀式
妬みとは無縁な関心の存続
金銭的な文化の表現としての高等教育

著者等紹介

ヴェブレン,ソースティン[ヴェブレン,ソースティン] [Veblen,Thorstein]
1857‐1929。アメリカの経済学者・社会学者。制度派経済学の創始者

高哲男[タカテツオ]
1947年生まれ。九州大学経済学部卒業。九州大学名誉教授。博士(経済学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

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ちゅん

5
ほとんどの経済的活動は顕示的消費という枠からぬけれないのですね。古典派経済学が占める19世紀のアメリカ。ヴェブレンの主張は奇抜だったのかもしれませんが、普遍的かと思います。2019/01/23

ががが

3
有閑階級、英語だとLeisure Classとなるこの社会的集団は、本来人が生きるのに必要であるお金を、自分が特権的であることをアピールするために消費する存在である。現代社会においては、我々のほとんどがこの階級と同じ論理でものを消費している。ブランド衣装やスポーツ観戦の意義、時間と労力をかけて培われて涵養される特殊な技術や教養までもを一貫した論理で説明する筆致に私たちの経済活動の深層を照らされているような気になる。後半は「顕示的」という言葉をキーに読んでいったが、後半の数章は理解が難しかった。2016/11/11

ぽん教授(非実在系)

3
今で言うところのマウンティングの話。プラグマティズムのいうところの有用性でばっさりと見せびらかし消費やちやほやを切り捨てまくるヴェブレンは、自らある種の宿命めいた立場に自覚的に置いて戦い続けようとしている。今で言うところのウェイな方々への本能的嫌悪をいたりところから感じさせる苦労人の鑑である。大衆の反逆と見せびらかし消費が氾濫する現代は残念ながらヴェブレンの戦いもむなしくよりひどい状態であり、今でこそ読まれるべきである。2016/07/01

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