出版社内容情報
「忠臣蔵」はなぜ、かくも日本人に愛され、いかに歌舞伎最大の古典になったのか。そして「忠臣蔵」をつくったのは本当はだれなのか。
日本人の心の中に「大石内蔵助」という名は一つの男の理想像として刻み込まれている。しかし、このイメージは、実は歴史上の実像とは隔たりがある。それでは、「忠臣蔵」という共同幻想をつくったのは、本当はだれなのか。そして、この壮大なフィクションは、なぜこれほど日本人に愛され続け、『仮名手本忠臣蔵』はどのようにして歌舞伎最大の古典となったのか。明晰な構成と文体で鮮やかに描き出す、第一人者による意欲作。
元禄十四年三月十四日<口の暦>
近松門左衛門の手紙
文盲の吾妻三八
もう一人の大石内蔵助
竹田一族の興亡
元禄十五年十二月十四日<中の暦>
中村松江の恋
尾上菊五郎の性根
偏癡気先生の視点
粋と肚
元禄十六年二月四日<切の暦>
【著者紹介】
1936年東京生まれ。演劇評論家。慶應義塾大学経済学部卒。東宝演劇部企画室を経て慶應義塾大学、東京大学、淑徳大学等で教鞭を執り、放送大学名誉教授。おもな著書に『女形の運命』『娘道成寺『四代目市川団十郎』『黙阿弥の明治維新』『江戸演劇史』『明治演劇史』など。
内容説明
日本人の心のうちに、「大石内蔵助」という名は一つの男の理想像として刻み込まれている。このイメージは、実は歴史上の人物像とは隔たりがある。それでは「忠臣蔵」という共同幻想をつくったのは、いったいだれなのか。そしてこの壮大なフィクションは、どのようにして歌舞伎最大の古典となり、時代を超えて一つの美意識を完成させるに至ったのか。
目次
元禄十四年三月十四日―口の暦
近松門左衛門の手紙
「文盲」の吾妻三八
もう一人の大石内蔵助
竹田一族の興亡
元禄十五年十二月十四日―中の暦
中村松江の恋
尾上菊五郎の性根
偏癡気先生の視点
粋と肚
元禄十六年二月四日―切の暦
著者等紹介
渡辺保[ワタナベタモツ]
1936年東京生まれ。演劇評論家。慶應義塾大学経済学部卒。東宝演劇部企画室を経て慶應義塾大学、東京大学、淑徳大学等で教鞭を執り、放送大学客員教授。2000年紫綬褒章、2009年旭日小綬章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
sakase
紫暗
筋書屋虫六
絶間之助
深川拓