講談社学術文庫
ウィトゲンシュタインの講義―ケンブリッジ1932‐1935年 アリス・アンブローズとマーガレット・マクドナルドのノートより

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  • サイズ 文庫判/ページ数 546p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062921961
  • NDC分類 134.9
  • Cコード C0110

出版社内容情報

「言語ゲーム」という考えが熟していく中期から後期に到る変化とは。ウィトゲンシュタインの哲学の手ざわり、魅力にあふれた一冊!「言語ゲーム」論はこうして熟していった!
中期から後期に向かうウィトゲンシュタインの生々しい哲学の現場を読む!

ある語の使い方を知っていることはチェスの駒の動かし方を知っていることに似ている。では、規則はいかにしてゲームをプレイすることの内に入り込むのか。――たとえば一九三二―三三年の講義でこう語りかける。言語、意味、規則といった主要テーマを行きつ戻りつ考察し続け、ウィトゲンシュタインにとっても画期となった時期の魅惑の哲学を味わう。

ボールを用いてプレイしている人々を見て、そしてそのようなゲームを百回見たあとで、そのゲームの規則を書くように言われたとしよう。しばらく見たあとならばその規則を書くこともできるだろうというのは、確かにふつうのゲームの場合であればその通りであるに違いない。さて、規則に従ってゲームをプレイすることと、たんに遊んでいることとの間にあらゆる種類の中間的事例がある。そしてそれはわれわれの言語においても同様である。――<本書「1934年?35年 ミカエル祭学期 講義3」より>

※本書の原本は、1991年、勁草書房より刊行されました。

第一部 哲学 ウィトゲンシュタインの講義 一九三二―一九三三年
第二部 黄色本(抜粋)
第三部 ウィトゲンシュタインの講義 一九三四―一九三五年
第四部 数学者のための哲学 ウィトゲンシュタインの講義 一九三二―一九三三年


アリス・アンブローズ[アリス アンブローズ]
編集

野矢 茂樹[ノヤ シゲキ]
翻訳

内容説明

ある語の使い方を知っていることはチェスの駒の動かし方を知っていることに似ている。では、規則はいかにしてゲームをプレイすることの内に入り込むのか。―たとえば一九三二‐三三年の講義でこう語りかける。言語、意味、規則といった主要テーマを行きつ戻りつ考察し続け、ウィトゲンシュタインにとっても画期となった時期の魅惑の哲学を味わう。

目次

第1部 哲学 ウィトゲンシュタインの講義(一九三二‐一九三三年)
第2部 黄色本(抜粋)
第3部 ウィトゲンシュタインの講義(一九三四‐一九三五年)
第4部 数学者のための哲学 ウィトゲンシュタインの講義(一九三二‐一九三三年)

著者等紹介

アンブローズ,アリス[アンブローズ,アリス] [Ambrose,Alice]
1906年生まれ。1932年から35年まで、ケンブリッジ大学でウィトゲンシュタインに学ぶ。スミス大学名誉教授。2001年、死去

野矢茂樹[ノヤシゲキ]
1954年生まれ。東京大学大学院博士課程単位取得退学。現在、東京大学大学院総合文化研究科教授。専攻は哲学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

魚京童!

12
さわやかな日差しの下、すべては言葉遊びだって言われた。議論を尽くしても42。この世界は42。すべてが数学で現わされる世界で42。言葉を使って、言葉を明らかにしようして言葉に翻弄される。正確に言葉を使用したくて、わけのわからない言葉できる。言葉が増えて、意味が増えて、厳密に離せなくなって、言葉が言葉でなくなる。その時にこそ、意味ができるのかもしれない。でもそれは意味ではない。意味とは一体。空間的な広がりと時間的なそれ。私の立ち位置はいづこ。2024/05/19

またの名

10
顔や花が美しいとか醜いなどと同じ言葉で形容されるからそれらに共通する美なるものがある、と考えるのは言語による錯覚だと批判。家族間でメンバーがほわっと似る程度にしか言語ゲーム内での類似性はないと言い切るヴィトに「じゃあ言語ゲームの定義を説明してみろ」と迫っても、すべての言語活動がたんなるゲームである以上、ゲームという語も定義という語も状況次第で内容が変わるので定義不能と返されてしまう。途中出てくる問題ほとんどに「場合による」と答えるあまりにラディカルな反必然性論者ぶりが、またとなく良質な編集と翻訳で読める。2016/12/02

大ふへん者

2
要再読2013/10/21

ががが

1
授業ノートから復元されたウィトゲンシュタインの講義。ほとんど理解できないのに、「言語ゲーム」という概念は非常に魅力的で、わからないのに惹きつけられる。ウィトゲンシュタイン自身はまるでこちらのことはなにも考えてないように自分の思考を脈々と述べている。解説は先に読んだようがいくらか分かりやすいかも。2014/11/16

KOBAN

1
哲学の問題は経験によって解かれるものではない。2014/01/08

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