講談社学術文庫<br> パラドックス―論理分析への招待

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講談社学術文庫
パラドックス―論理分析への招待

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  • サイズ 文庫判/ページ数 237p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062921442
  • NDC分類 116
  • Cコード C0110

出版社内容情報

パラドックスとの格闘こそが、人間の思考を鍛えてきた。哲学はもとより、論理学、数学、自然科学の発展を支える「論理分析」の世界。たとえば、この言明をどう理解するか?
この枠内に書いてあることは、ウソである。
パラドックスとの格闘が人間の思考を鍛えてきた

新たなパラドックスの発見と、それとの格闘が、人間の思索を深め、新しい論理学や意味論の形成をもたらした。「嘘つきのパラドックス」や「不意打ち試験のパラドックス」、さらに「自由と必然」「他人の心を知り得るか」など古来の哲学的難問を取り上げ、自然科学的世界像と日常的世界との亀裂に生じるパラドックスとして論理分析を武器に解明していく。

※本書の原本は、1972年、中央公論社より刊行されました。

第一章 論理的パラドックス
      パラドックスとはどういうものか
      リシャールのパラドックス
      エピメニデスのパラドックス
      ラッセルのパラドックス
      カントルのパラドックス
第二章 同一性と普遍の問題
      「万物流転」の意味するもの
      不可弁別同一の原理
      ヘーゲルの同一性
      唯名論と実在論
第三章 未来と行為についてのパラドックス
      予言のパラドックス
      自由のパラドックス
      堅い決定論と柔らかい決定論
第四章 他人の心の問題
      類比論法
      心身二元論と行動主義
      感情と動作―心身の具体的関係
      ヴィトゲンシュタインの考えとその解釈
      他我のパラドックスの解決


中村 秀吉[ナカムラ ヒデキチ]
著・文・その他

内容説明

新たなパラドックスの発見と、それとの格闘が、人間の思索を深め、新しい論理学や意味論の形成をもたらした。「嘘つきのパラドックス」や「不意打ち試験のパラドックス」、さらに「自由と必然」「他人の心を知り得るか」など古来の哲学的難問を取り上げ、自然科学的世界像と日常的世界との亀裂に生じるパラドックスとして論理分析を武器に解明していく。

目次

第1章 論理的パラドックス(パラドックスとはどういうものか;論理的パラドックス ほか)
第2章 同一性と普遍の問題(「万物流転」の意味するもの;同一性の問題 ほか)
第3章 未来と行為についてのパラドックス(過去と未来の相違;予言のパラドックス ほか)
第4章 他人の心の問題(他我のパラドックス;類比論法 ほか)

著者等紹介

中村秀吉[ナカムラヒデキチ]
1922年埼玉県生まれ。東京大学理学部卒。金沢大学教授、千葉大学教授などを務める。専攻は科学哲学。1986年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

山目

3
わかったようなわからないような話ですが、考えるのは楽しみです。世界を理解したい、真理を追求したいというのは、普遍的な欲望なんでしょう。世界を理解するためには、現象を写さなければならないが、その写す道具は貧弱もしくは、写す行為自体に無理がある。そして、その写す行為自体も現象であることで、同一性の矛盾を内包する。どんどん訳がわからなくなりますが、考えるって楽しいことですね。2014/06/01

3
最終節における他我のパラドックスは肉体運動と心的状態を別々に考えるから生じるのであり、肉体運動を心的なものを含んだ行為として見なす、つまり相手を人間として長期的に観察(交流・付き合い)し、理解することで解決するという結論は思考の放棄だと思う。他は良かった。2014/02/18

キュウキュウ

2
要するに分析哲学の教科書なのだが・・・。かなり難しい。同じような難しさなら、論理学の言葉(というか記号)で書かれた、「神から可能世界へ」などおすすめ。2014/10/30

Harufumi Tamazawa

2
論理学的なものから日常的な言語、そして感情といった章立ては想像されるものとは逆だった。ある程度各章は独立して読めるが、慣れの問題はあるものの章ごとの相互関係はもう少し明示的でもよい気がする。2013/06/26

Mits

2
普通にイメージするようなパラドックスの話は前半に集中していて、後半は「哲学」の話だったかも。 要は「疑似」でないパラドックスには、定義か表現か言及に曖昧さがあって、正確を期して切り分けると大概は何とかなるもんであって、それでも何ともならない部分が、いわゆる哲学の領分なわけですな。 なるほど。2013/03/03

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