講談社学術文庫
ヴェネツィア帝国への旅

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  • サイズ 文庫判/ページ数 333p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062920797
  • NDC分類 237.04
  • Cコード C0122

出版社内容情報

英国の作家が海の帝国をゆく歴史紀行の傑作アドリア海からギリシャの海辺へ、さらにエーゲの島々、キプロス島、イスタンブールへ。練達の「歴史の旅人」が海洋帝国ヴェネツィアの跡を訪ね、情緒豊かに綴る

内容説明

圧倒的な経済力と「文化力」で地中海の各地に拠点を築いた海洋帝国ヴェネツィア。その栄光の跡を英国随一の「歴史の旅人」が訪ね、情趣豊かに綴る紀行文学の傑作。アドリア海からギリシャ本土へ、さらにキプロス島やエーゲ海の島々、奇跡の都・コンスタンティノープルへ。十字軍の遠征やオスマン帝国との抗争など、歴史を彩った人々に想いを馳せる。

目次

第1章 帝国以前
第2章 ああ、都よ、都
第3章 エーゲ海考
第4章 大きい島
第5章 せつない島
第6章 ギリシャの海辺
第7章 イオニアの白と金
第8章 アドリア海
第9章 帝国以降

著者等紹介

モリス,ジャン[モリス,ジャン][Morris,Jan]
1926年、英国生まれ。歴史紀行作家

椋田直子[ムクダナオコ]
東京生まれ。東京大学文学部大学院修了。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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人生ゴルディアス

3
かつてヴェネツィアが帝国として抱えた領地を、実際に著者が訪れた際の景色を交えながら、中世中期~近世ころまでの変遷を語る本書。というか著者がトラベルライターなことに驚き。『帝国の落日』でてっきり学者さんかと思っていた。ヴェネツィアとトルコ、ギリシャをめぐる複雑な関係もわかりやすく把握できた。東地中海の勢力圏ってなにがどうなってるのかわからなかったのだが、一つずつ島を巡っていくことで、あっちこっちに飛び地のように領土が残っていたりしたということがようやくわかってすっきりした。講談社学術文庫にふさわしい良書。2016/02/16

中島直人

2
英国人が見た、ヴェネチアの歴史プラス遍歴記。新旧海洋帝国としてのライバル意識も垣間見得て、結構面白く読めた。でも、個人的には塩野七生さんの方が好きかな。2014/03/07

yusukesh

1
自らを「スタト・ダ・マール(海の国)」と呼んでいたヴェネチア帝国のはなし。帝国自身の事も当然ながら、それに関係する(敵対する)島や人びとにも注意が払われていて、読み物として大変面白かった。通商国家のヴェネチアは、計算高く・全て損得で行動基準を決めていた点が、やや「冷酷」な印象を与えている。例えばエーゲ海諸島を支配に置いていた時に、トルコが攻めてきたらさっさとヴェネチア人だけ逃げ出して、地元のギリシャ人が残酷な侵略で知られていたトルコの好きなままにさせた。しかしながら、そういった面も歴史のひとつの場面と捉え2011/11/26

スプリント

0
キリスト教国とイスラム教国の狭間にあって経済に特化した特異な強国ヴェネツィア。そしてヴェネツィアに翻弄され続けたエーゲ海の島々。歴史と地理がほどよくブレンドされており楽しめました。2013/10/04

雲をみるひと

0
ベネチア、イスタンブール、及びベネチアが嘗て領有していたアドリア、イオニア、エーゲの旧領への旅行記、歴史書。各パートの内容の充実もさることながら、英国人ならではの皮肉が含まれている点も面白い。ただし、英国人の著作なので地域、時代柄ベネチアの対局にたつ対トルコという面で圧倒的に西洋よりの視点なのは致し方ないところ。類似テーマの塩野七生の著作と異なる点があるのは興味深い。トルコ側からの視点の著作も読んでみたい。 2018/03/09

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