講談社学術文庫<br> 百代の過客―日記にみる日本人

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講談社学術文庫
百代の過客―日記にみる日本人

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  • サイズ 文庫判/ページ数 640p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062920780
  • NDC分類 915
  • Cコード C0191

出版社内容情報

円仁、貫之、孝標女、定家、宗祇、芭蕉、そして名もなき旅の遊女がつづった日記――
数百年の時をこえて「永遠の旅人」の声が聞こえる
読売文学賞・日本文学大賞 受賞作

日本人にとって日記とはなにか。平安時代の『入唐求法巡礼行記』『土佐日記』から江戸時代の『野ざらし紀行』『笈の小文』『奥の細道』まで、八十編におよぶ日記文学作品の精緻な読解を通し、千年におよぶ日本人像を活写。日本文学の系譜が日記文学にあることを看破し、その独自性と豊かさを探究した、日本文化論・日本文学史研究に屹立する不朽の名著。

そもそも私が日記に心を向けたのは、(中略)今日私が知る日本人と、いささかでも似通った人間を、過去の著作の中に見いだす喜びのためだったのである。最もすぐれた日記は、その作者を最もよく表し、逆に最もつまらぬ日記は、先人の詩歌や日記から学んだ歌枕の伝統を、ただいたずらに繰り返すのみである。日本人はいにしえより今日に至るまで、読書によって知悉する風景を己自身の目で確かめ、所の名物を己も口にすることに、格別の喜びを抱いてきた。――<本書「終わりに」より>

※本書は、1984年に朝日新聞社より刊行された同名の書籍の上下巻を合本にしたものです。

1 平安時代
  入唐求法巡礼行記、土佐日記、蜻蛉日記、御堂関白記 ほか
2 鎌倉時代
  建礼門院右京大夫集、たまきはる、明月記、源家長日記 ほか
3 室町時代
  大神宮参詣記、都のつと、小島の口すさみ、住吉詣 ほか
4 徳川時代
  戴恩記、丙辰紀行、近世初期宮廷人の日記、遠江守政一紀行 ほか


ドナルド・キーン[ドナルド キーン]
著・文・その他

金関 寿夫[カナセキ ヒサオ]
翻訳

内容説明

日本人にとって日記とはなにか。平安時代の『入唐求法巡礼行記』『土佐日記』から江戸時代の『野ざらし紀行』『笈の小文』『奥の細道』まで、八十編におよぶ日記文学作品の精緻な読解を通し、千年におよぶ日本人像を活写。日本文学の系譜が日記文学にあることを看破し、その独自性と豊かさを探究した、日本文化論・日本文学史研究に屹立する不朽の名著。読売文学賞・日本文学大賞受賞作。

目次

序 日本人の日記
1 平安時代(入唐求法巡礼行記;土佐日記 ほか)
2 鎌倉時代(建礼門院右京大夫集;たまきはる ほか)
3 室町時代(大神宮参詣記;都のつと ほか)
4 徳川時代(戴恩記;丙辰紀行 ほか)

著者等紹介

キーン,ドナルド[キーン,ドナルド][Keene,Donald]
1922年、ニューヨーク市生まれ。コロンビア大学卒業。コロンビア大学名誉教授。『百代の過客―日記にみる日本人』で読売文学賞・日本文学大賞受賞

金関寿夫[カナセキヒサオ]
1918~1996。英文学者、翻訳家。同志社大学文学部英文科卒業。神戸大学教授、東京都立大学教授を歴任。東京都立大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

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まーくん

100
題はもちろん、芭蕉・奥の細道「月日は百代の過客にして、行かふ年も又旅人也」から。碩学ドナルド・キーンさんが日本の日記文学を読み解く。随分と分厚い本で、平安時代の円仁から幕末の川路聖謨の下田日記まで、千年、77編の日記を収録。和歌や古典文学に甚だ馴染みなき無粋者。土佐日記や蜻蛉日記、更級日記など王朝文学の名前だけは、というものも幾つかあるが、多くはその名を聞くのも初めてというのが情けない。印象に残るものの一つ『建礼門院右京太夫集』。作者右京太夫が仕えしは中宮徳子、壇ノ浦で入水するも助けられた建礼門院その人。2020/07/03

saga

57
640ページの大部で、足掛け三月でようやく読了。新聞連載だったことから、1編が10ページ程度の構成になっている。平安時代から江戸時代までの、外国人(後に帰化)である著者が選りすぐった日本の古典文学:日記・紀行文考察であり、表題が象徴する芭蕉『奥の細道』との比較検討がされている。西行、宗祇などが訪れた歌枕の地を見たいという旅への憧憬と、旅に死すことも厭わない当時の旅人の覚悟を感じられた。しかし、幕末には司馬江漢、大田南畝、馬琴、井関隆子、川路聖謨のような近代的日記を書く人々が現れたことは興味深い。2025/03/05

みつ

32
2月後半からかかりっきりで読んだ。気になった箇所の書き写しも気がついたら縦罫ノート2冊に及ぶ。838年の円仁から1854年の川路聖謨まで、全部で78篇の日記が取り上げられる。うち芭蕉のものが六篇を占め、わけても『奥の細道』の考察が詳細にわたるのは、表題とも関連する。鎌倉時代までの日記に女性のものが多く、宮廷文化がこの時代まで一部では息づいていることも知れた。対して南北朝時代の初期から江戸時代まで、三百五十年もの間、女性の日記が残されていないとのこと。かくも浩瀚な書を面白く読ませる著者と翻訳者には深く感謝。2025/03/02

佐島楓

24
平安時代から江戸末期までの日記文学について書かれた本。この分野に関していかに無知だったかよくわかった。そしてその魅力に心打たれた。時代と環境、風俗が異なっているだけで、日記をしたためていた彼らは私たちとなんら変わりはない。恋をし、子を案じ、美しい景色にあこがれる。一瞬にして時代を飛び越えられる、それが文学の魔力なのだ。読んで本当によかった。続編もいずれ読みたい。2013/04/07

うた

15
以前、キーンさんが諸作家の戦中日記を取り扱った本を読んでから気になっていた一冊。目次をみると目が回りそうなくらいの数の日記文学が取り上げられており、それぞれに面白い評論を寄せている。特に『紫式部日記』と『奥の細道』に絶賛を送っている。こうやって一覧にしてみると、平安期に絶頂を迎えた日本文化が、権威・権力と中心地の移動を伴いつつ、江戸期に再興していた流れが見えてくるのが興味深い。2015/02/22

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