出版社内容情報
国、地方、企業、知識人、市民運動家の駆引
戦後日本のエポックを画した万博。その企画・実行を担う様々なエージェントの存在。博覧会の裏で動いていた政治力学を抉り出し、日本社会が孕む問題点を抉り出す
(原本『万博幻想』を改題)
内容説明
戦後日本を画した五つの万博。高度成長の熱狂と「大阪万博」、沖縄返還と「海洋博」、研究学園都市と「科学博」、環境問題と「愛・地球博」。大衆の夢=「成長」と国家政策=「開発」は、所得倍増計画の下に癒着、そして乖離し、開発主義政策システムは破綻する。万博の裏で蠢く国家、官僚、地方、知識人、産業界、市民運動家の葛藤に、戦後政治の限界を看破する。
目次
序章 戦後政治と万博幻想
第1章 成長のシンボルとしての万博―東京五輪から大阪万博へ
第2章 沖縄海洋博という分身―「本土復帰」と万博幻想
第3章 学園都市と科学万博―つくば科学博と幻想のほころび
第4章 Beyond Development―愛知万博の転変と選択
終章 万博幻想と市民政治
著者等紹介
吉見俊哉[ヨシミシュンヤ]
1957年生まれ。東京大学大学院情報学環教授。専門は、都市論、文化社会学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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