講談社文芸文庫<br> 詞華美術館

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講談社文芸文庫
詞華美術館

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  • サイズ 文庫判/ページ数 320p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784062903639
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

出版社内容情報

人麻呂、ランボー、芭蕉、寺山修司、ダニエル・キイス…古今東西の名作を集め、鋭利で独創的な鑑賞を施し陳列した第一級の言語博物館人麻呂、ランボー、芭蕉、寺山修司、ダニエル・キイス…古今東西の名作を集め、鋭利で独創的な鑑賞を施し陳列した第一級の言語博物館

I 落涙獻呈
II 天網靉靆
III 虹彩煉獄
《跋》玲瓏麗句館由來
解説  島内景二


塚本 邦雄[ツカモト クニオ]
著・文・その他

内容説明

目的もなく旅に出るとした、私はためらはず、この一巻を絶好の伴侶に選ぶだらう。/人生と呼ぶ不可解でかなしい旅のあるゆふべ、このやうな詞華の正餐を、愛する人人と共に賞味したいものだ。それこそ生ける験であらう―人麿、ランボー、芭蕉、寺山修司、ダニエル・キイス…古今東西の言語芸術から最も壮麗で美味な部分を収集し、二十七の主題の部屋に陳列した、超一級の言語美術館。

目次

1 落涙獻呈(展翅板;鳥撃たむ;ヴェロニカ ほか)
2 天網靉靆(流扇郷;風信子祭;いかなる空 ほか)
3 虹彩煉獄(百花鏡;荒誕の時;鶉となりて ほか)

著者等紹介

塚本邦雄[ツカモトクニオ]
1920・8・7~2005・6・9。歌人、評論家、小説家。滋賀県生まれ。歌誌「日本歌人」(前川佐美雄主宰)に入会。1951年、『水葬物語』で歌壇に登場。60年、岡井隆、寺山修司等と「極」を創刊。85年、歌誌「玲瓏」主宰。反リアリズムの前衛短歌の雄として精力的に活動。『日本人靈歌』で現代歌人協会賞、『詩歌變』で詩歌文学館賞、『不變律』で迢空賞、『黄金律』で斎藤茂吉短歌文学賞、『魔王』で現代短歌大賞を各々受賞。97年、勲四等旭日小綬章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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ヴェネツィア

320
塚本邦雄の著書の中でも、とりわけその博覧強記に翻弄される1書。例えば巻頭の「展翅板」は、後鳥羽院にはじまり、安西冬衛、ネルヴァル、「堤中納言物語」、内藤丈草、久生十蘭へと自由奔放に連想を拡げてゆく。その回路はひとえに著者の言語世界にあって、読者たる我々は追いすがるようについていこうとするのだが、往々にして振り払われてしまうのである。出典を一覧にすれば、凄まじいばかりの量と質だろう。中には近松の『心中天網島』や、もっと意外だった『アルジャーノンに花束を』まで登場する始末である。2022/08/16

HANA

64
「ことば」は意味を伝えるだけではなく、それ自体が美しさを持っている。この美術館に展示されている様々なものを見ると、そう強く思わされる。各展示室に集められているのは古今東西、それぞれのテーマによって集められた様々なことばたち。それを熟達した館長の案内により読み進める至福。特に各展示室の室名がまたいい。「展翅板」「虹橋變」「鬼涙照夜白」もうこれだけで集められたものが期待に違わないものとわかると思う。そして蝶、橋、馬など。「ことば」というものの持つ力、美しさがどのようなものであるか教えてくれる一冊であった。2021/05/24

愛玉子

31
藤原定家、J・ジョイス、小栗蟲太郎、三島由紀夫、トーマス・マン、J・G・バラード…。洋の東西も時代も問わず、館長・塚本邦雄の審美眼に適った美しい言葉を収集し、テーマに沿って展示した壮麗なる詩華美術館。美しく煌びやかで、少々の毒や禁忌もはらむその展示品には、深い知識に基づきながらも自在に想像力を羽ばたかせた解説が添えられ、目眩く言葉の迷宮にただ眼を見開いて立ち尽くす。旧仮名ゆえに音読の速さで読むもどかしさは枷となりまた悦びになる。雰囲気的には布張りの上製本が似つかわしいが、スマホに常備というのもまた良き哉。2022/02/05

なる

26
詩人・歌人である塚本邦雄の博学が爆発している名品。蝶やキリストといったものから言葉遊びといった変わった視点まで、一つ一つにテーマを絞り込んで、それにまつわる古今和歌集をはじめとした日本の古典や近代に至る文学、それに世界各国にある文学から言葉を集めて紹介しながら、後半部分でキャプションのように解説を行う、という手法をとっている。まさにタイトル通り言葉を展示している美術館のような不思議な作品。その幻想的でもありながらしっかりと紐解いて行くような作風は稲垣足穂『一千一秒物語』のように、ひっそりと沈殿する。2023/05/23

loanmeadime

18
『赤光』の「おひろ」と言われて斎藤茂吉が出てくるまでに時間がかかる残念な私には、いささかハードルの高い書物でしたが、文字なる絵具を以って、さまざまの事象を写し取り、葬りの備えとも言える天才たちの詩歌には、ちょうど抽象画やマジックリアリズム絵画を見た時に味わうような自分の拙い言葉では名状しがたい感動を覚えます。各展示スペースにはキュレーター塚本邦雄の解説が掲げられていますが、これらからも芸術の薫りが発つので、鑑賞の興奮がなかなか冷めません。読まなきゃならない本がまた仰山できました。2023/03/22

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