講談社文芸文庫<br> 蜩の声

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講談社文芸文庫
蜩の声

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  • サイズ 文庫判/ページ数 288p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784062903486
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

東京大空襲で逃げ惑う少年の鮮烈な恐怖の記憶が甦る「蜩の声」「子供の行方」他、官能的で驚異的に高密度な文体で圧倒する連作短篇。東京大空襲で逃げ惑う少年の鮮烈な恐怖の記憶が甦る「蜩の声」「子供の行方」他、官能的で驚異的に高密度な文体で圧倒する連作短篇。

古井 由吉[フルイ ヨシキチ]
著・文・その他

内容説明

雨の音、町工場の金属音、窓外を歩く人の足音。無防禦な耳から身内に入り込む音が過去と像を結び、夜半の蜩の声で戦争の恐怖、破壊と解体が噴出する表題作他、男女の濃密なエロスが漂う「除夜」から、空襲に逃げ惑う少年の姿に震災後の今と未来を予感させる「子供の行方」まで。時空の継ぎ目なく現れる心象、全官能で入念に彫琢した文章。齢を重ね、なお革新と深化を続ける古井文学の連作短篇集。

著者等紹介

古井由吉[フルイヨシキチ]
1937・11・19~。小説家。東京生まれ。東京大学大学院修士課程修了。大学教員となりブロッホ等を翻訳。文学同人誌「白描」に小説を発表。1970年、大学を退職。71年、「杳子」で芥川賞受賞。黒井千次、高井有一、坂上弘等と“内向の世代”と称される。77年、高井らと同人誌「文体」創刊(80年、12号で終刊)。83年、『槿』で谷崎潤一郎賞を、87年、「中山坂」で川端康成文学賞を、90年、『仮往生伝試文』で読売文学賞を、97年、『白髪の唄』で毎日芸術賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

佐島楓

64
〈大学図書館〉年を重ねていくということは、すべてをひらいて受け容れていくことなのかもしれない。執拗とも言える天候や感覚的な表現に、そんなことを思った。人物自体に動きがなくとも、そこに思想は確かに宿り、蠢いている。それを描写する容易さと難しさ。2019/08/22

rou

15
不確かな身体感覚の痕跡が大気のように、耳の奥に、喉に残るような圧迫感がある。死への恐怖が繭のように淡く読み手を包む。言葉の選別がよく、いつも文自体は軽い。余韻は並大抵のものではない。一字一句の美学はやはり群を抜いている。つまり姿がよい。いつまでも「眺める」にも耐え得る作家。2017/09/24

たびねこ

9
東日本大震災前後に書かれた短編集。匂い、足音、風の渡る音、今はもういない人たちの気配。老境の暮らしに過去のそれらがまぎれこみ、自己増殖していく。そんな作品群の中で東日本大震災と東京大空襲を題材にした「子供の行方」が心に強く残る。2019/07/21

でんすけ

6
ぎゅっと絞り出すようにかき連ねる私小説集。ずっと読みたかった本だけに、半年ほどかけて休み休み、味わって読んだ。作者が東京でこの本に掲載される物語を書いている頃に、東日本大地震があった。感性を研ぎ澄ませるように書かれた私小説だから、その影響はかなり大きいと感じる。意識は現在から揺れ動いて過去、さらに幼少期の戦争体験へと結びつく。過去と現在を揺れ動きながら、視点は小説を書いている「いま」へとかえってくる。この本の醍醐味だと思う。2022/11/02

ソングライン

6
年をとり、戦時中の記憶が遠い昔となった作者が、死んでいった家族の思い出を中心に描く短編集です。過去も現在も同じようにめぐりくる季節、そして年老いて共感する祖先の思い出、周囲に潜む声なき人々の存在感、過去と現在をつなぐ不思議な空気感を体験しました。2017/09/20

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