出版社内容情報
芥川賞を受賞した「花腐し」、同賞候補作の「幽」をはじめ、官能と死の気配がただよう幻想的な味わいの色濃い初期作品6篇を収録。中華街のバーで、二十年以上前に遇った女の幻影に翻弄される男の一夜を描く、事実上の初小説「シャンチーの宵」、芥川賞候補作「幽」、同受賞作「花腐し」ほか全6篇。知的かつ幻想的で、悲哀と官能を湛えた初期秀作群。社会から外れた男が生きる過去と現在を、類稀な魅力を放つ文体で生々しく再現し、小説の醍醐味が横溢する作品集。
無縁
ふるえる水滴の奏でるカデンツァ
シャンチーの宵
幽 かすか
ひたひたと
花腐し
著者から読者へ
解説 三浦雅士
年譜
著書目録
松浦 寿輝[マツウラ ヒサキ]
著・文・その他
内容説明
詩人として出発、批評でも活躍の後、四十を越え小説へ―。中華街のバーで、二十年以上前に遇った女の幻影に翻弄される男の一夜を描く、最初の本格的な小説「シャンチーの宵」、芥川賞を受賞した「花腐し」他、知的かつ幻想的で、悲哀と官能を湛えた初期の秀作全六篇を収める。社会から外れた男が生きる過去と今を、類稀な魅力を放つ文体で生々しく再現し、小説の醍醐味が横溢する作品集。
著者等紹介
松浦寿輝[マツウラヒサキ]
1954・3・18~。詩人、小説家、批評家。東京生まれ。東京大学教養学部教養学科フランス分科卒業、同大学院人文科学研究科フランス文学専攻博士課程中途退学。パリ第3大学博士学位取得。東京大学教養学部外国語科助教授等を経て、東京大学大学院総合文化研究科超域文化科学専攻教授。2012年3月、退官。1988年『冬の本』で高見順賞、95年『エッフェル塔試論』で吉田秀和賞、96年『折口信夫論』で三島由紀夫賞、『平面論―一八八〇年代西欧』で渋沢・クローデル賞平山郁夫特別賞、99年『知の庭園』で芸術選奨文部大臣賞評論等部門、2000年「花腐し」で芥川賞、2005年『あやめ 鰈 ひかがみ』で木山捷平文学賞、『半島』で読売文学賞、2009年『吃水都市』で萩原朔太郎賞、2014年『afterward』で鮎川信夫賞、2015年『明治の表象空間』で毎日芸術賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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